真夜中の珍客
都会の喧騒から離れ 山形の夜は静かに更けていくはずだった日中の暑さのためか 少しムッとする夜がその後の惨劇を予告していたのかもしれませんいつもどおりの夜 いつもどおりに時間が過ぎると思っていた静かな夜に悲鳴が響き渡るまでは・・・・・キャ~~~~~突如平和を打ち破る叫び声居間でうたた寝をしていた娘の叫び声に 私は急いで駆けつける娘はすっかり怯えきって部屋の隅で固まっている何 何があったのか今 何かに刺された 上から何かが降って来たまっ まさか アレでは・・・私には心当たりがあった が 本当にアレなのだろうかうたた寝をした娘に掛けておいたブランケットを恐る恐る確認する突然出て来て襲われる危険 割り箸でブランケットを振ってみるアレは見つけられない娘にどういう状態だったのか再度確認し 部屋の荷物をどけてみるいない・・・娘は寝ぼけたのだろうか本当にいたの 刺されたなら痕が残ってるでしょ娘は信じてもらえない不満を顔に表すでもアレを野放しには出来ない いるなら確実に捕獲しておかなければ・・・ブランケットは外に干してみる やはりいる気配はない荷物を更に丁寧にひとつひとつ確認していく・・・いた~~黒い私の図書袋 いやに鮮やかなモノが目に付いたが危うく見逃すところだった 不快感を与えるため画像処理しましたアレは袋にしっかりと多くの足でしがみついているこのまま部屋の隅に逃げられる最悪の結果だけは避けたい割り箸で袋からゆっくり剥がす身体をよじって割り箸から逃れようと暴れる逃げた出来るだけ部屋の中央に追い込む割り箸で挟む 逃げる 挟む 割り箸の上に這い登ってくる 思わず投げ捨てるが 私に残された選択肢はココで捕まえる事 それしか選択はない 逃げるわけにはいかない割り箸が一番安全なのだが 中々上手く中央で掴めない中央で掴まなければ頭か尾で 刺される危険性があるどれぐらいトライしただろう かなりの時間が掛かったような気もするし 数分だったのかもしれないやっと身体の中央で挟めたもう 投げ出したい気持悪さだが最後の処理が残っている一歩一歩がトイレまでの一歩がとても遠く感じる着いたトイレの中に投入し 素早く水を流すバイバイ任務終了 彼はいなくなった 我が家は元が田園地だったせいか 引っ越した時からムカデが出るそれまでムカデなど生で見たことなどなかったのに 深夜イキナリ上から降って来た何故上なのかというと 柱伝いに上に登る習性があるようだそして天井を這ってつまづく様に落ちてくる多い時は一日に数匹 場所も風呂場も洗面所もありとあらゆるところに出没もう15年以上経つが全然慣れるものではない最初が5月から6月頃だったので ソロソロ危ないと危惧していた毎年駆除剤を撒いていて 丁度昨日外に撒いたばかりだった只の偶然なのか 駆除剤に触発されて登ってきたのかアレはとても強い 熱湯も平気 叩かれてもビクともしないよく道端で見る線の細い数センチの足の多いのはムカデではありませんムカデは10センチ以上 かぶと虫のような黒々とした堅そうな頑丈な身体を持ちグロテスクです