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統一協会の元信者のメモ

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2023.06.17
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カテゴリ:親父という人。
昭和43年。
10月27日。
日曜日の夜、家に電話がかかってきました。
電話を取ったのは親父です。

親父:『なんぞ変ったことがおましたんか?』

・・・・《電話の相手が喋っている》・・・・・・

親父:『左様でっか。豪いすんまんことなんやけど娘を連れて行っても宜しゅおまっしゃろか?』

・・・・《電話の相手が喋っている》・・・・・・

親父:『ほな、直ぐに娘を連れて寄せてもらいまっさかい。』と言っていました。


親父:『モモンちゃん、出かけるさかい、早、用意をしい。』

私:『チキンラーメンを持って行ってもええ?』

親父:『早、チキンラーメンを持っておいで、出るどー。』

私は、『うん。』と返事をしながらチキンラーメンを自分で縫った手提げ袋に入れて親父の後を追いかけた。

行き先は、クリスチャンAさん宅でした。

クリスチャンAさん宅へ入ると石油ストーブが付いていて暖かかったです。

親父は『こんばんわ。お邪魔します。』と、クリスチャンAさん宅へ行くと、二人増えて四人になっていた。


クリスチャンAさんは、『教会の長老のCさんと、Dさんです。』と品のある年配の男性を親父に紹介していました。

親父も初対面のクリスチャンCさん、Dさんに挨拶をしていました。

教会の長老のクリスチャンCさんが、『【聖書】を一通り読まれたと聞いてますねんけど、読んでいて、「これは、どういう事なんか分からん。」という箇所はありませんでしたか?』

親父:『何回も読んで、どう考えても分からん箇所は、

創世記の
19:31時に姉が妹に言った、「わたしたちの父は老い、またこの地には世のならわしのように、わたしたちの所に来る男はいません。 19:32さあ、父に酒を飲ませ、共に寝て、父によって子を残しましょう」。 19:33彼女たちはその夜、父に酒を飲ませ、姉がはいって父と共に寝た。ロトは娘が寝たのも、起きたのも知らなかった。 19:34あくる日、姉は妹に言った、「わたしは昨夜、父と寝ました。わたしたちは今夜もまた父に酒を飲ませましょう。そしてあなたがはいって共に寝なさい。わたしたちは父によって子を残しましょう」。 19:35彼らはその夜もまた父に酒を飲ませ、妹が行って父と共に寝た。ロトは娘の寝たのも、起きたのも知らなかった。 19:36こうしてロトのふたりの娘たちは父によってはらんだ。 19:37姉娘は子を産み、その名をモアブと名づけた。これは今のモアブびとの先祖である。 19:38妹もまた子を産んで、その名をベニアンミと名づけた。これは今のアンモンびとの先祖である。


でおますねんけどな、
娘が適齢期になって、なんぼ父親以外に男がおらんというても、自分の父親に酒を飲ませて共に寝るというのは無茶な話やろー。父親と娘で交わるというのは近親相〇以外の何ものでもおまへんさかいなー。』


教会の長老のクリスチャンCさん:『現在の我々から見ると無茶な話なんやけど、ロトが生きていた時代は娘さんが適齢期になると子どもを産まんならん。という仕来りというのんか、習慣がありましてな、ロトの娘も山の麓の街に男が一人でも居ったら自分の父親に酒を飲まして共に寝んかてよかったんやけどなぁ。』

親父:『はあ、はあ、神が硫黄と火の柱を天から降らせてソドムとゴモラの街を滅ぼしてしもうたから男はロトだけになってしもうたからでんねんな。』

教会の長老のクリスチャンCさん:『そうですねん! 理解していただけましたか?』

親父:『はい。やっとロトと娘達の事情が飲み込めました。』

教会の長老のクリスチャンCさん:『他に分からん所はありますか? 何でも聞いてください。私の知っている限りの事でしたら、お答えしますので。』

親父:『他には同じく、

創世記の
38:24ところが三月ほどたって、ひとりの人がユダに言った、「あなたの嫁タマルは姦淫しました。そのうえ、彼女は姦淫によってみごもりました」。ユダは言った、「彼女を引き出して焼いてしまえ」。 38:25彼女は引き出された時、そのしゅうとに人をつかわして言った、「わたしはこれをもっている人によって、みごもりました」。彼女はまた言った、「どうか、この印と、紐と、つえとはだれのものか、見定めてください」。 38:26ユダはこれを見定めて言った、「彼女はわたしよりも正しい。わたしが彼女をわが子シラに与えなかったためである」。彼は再び彼女を知らなかった。


でんねんけどな、何で嫁が娼婦に身をやつして舅の子を身ごもることが「正しい。」と言うのかが理解できまへんねん。 仮にも自分の婿はんの親でっさかいなぁ。』

教会の長老のCさん:『はあ。はあ。それは、この当時のユダヤの習慣から来てますねん。この当時のユダヤの習慣で、兄が亡くなると、弟が兄嫁と結婚する。という習慣がありましてな、舅のユダは長男が亡くなった場合、その弟の次男と、長男の嫁であるタマルを結婚させるという約束事を破って弟を別の女の人と結婚させたものやから、タマルは自分に与えられるべき当然の権利を施行しただけですねん。』

親父:『そういう事情がありましたんかいな-。その当時の仕来りやら、習慣が絡んできたら誰ぞ詳しい人に聞かんと分かりまへんわなー。』

教会の長老のCさん:『こんな簡単な説明で、ホンマに理解していただけましたか?』

親父:『はい。分かります。日本にも似たような習慣がありましてな、日本の場合は姉が他界した後、その妹が姉の配偶者の後添えとして結婚するという習慣がありましたんや。』

教会の長老のCさん:『日本にも、そんな習慣がありましたんか-。聞いてみんと分からんものですなぁ。』

という遣り取りを訳が分からないままにチキンラーメンを囓りながら聞いておりました。
私は話の内容は理解できないが、《何となく面白そうな話である。》と思いながらチキンラーメンを囓っていました。

親父が突然、『今、大事な話をしとるんやからチキンラーメンをガリガリ囓るな!』
と言って私からチキンラーメンを取り上げて、
『一寸、お盆をかりまっせー。』と言って、
お盆の上に乗っていた、お茶をよけて、上がり口の板の間に私の囓りかけのチキンラーメンを袋に入れてまま置いて、お盆で、一気にチキンラーメンを押しつぶして、
『これやったらガリガリ囓る音はせんやろ。』と言って、
私に粉々になって食べやすくなったチキンラーメンを戻してくれました。

教会の長老のクリスチャンDさんが、『可哀想に潰さんかて宜しいやないか。』と親父に言った。

私は、『この方が食べやすくなりました。』と返事しました。

教会の長老のクリスチャンDさん:『それやったら、ええねんけどな😊』とニコヤカに言いました。
上品な老紳士でした。


教会の長老のクリスチャンCさん:『ほな話を続けましょか。』

五人は向き直り、

教会の長老のクリスチャンCさんは、『アベルとカインの話について疑問に思うことはありませんでしたか?』

親父:『書いてあるとおりに素直に読んだら疑問に思う箇所はありまへんでしたがなぁ。』

教会の長老のクリスチャンCさん:『失礼を承知で聞きますねんけど、どういう風に素直に読んで理解されましたんか?』

親父:『酪農で生計を立てていたアベルと、農業で生計を立てていたカインは、各々、神に、お供えをしたんやけど、丸々とよく肥えた子羊を供えたんやけど、カインは収穫した農作物の善し悪しを選別することなく、実の詰ったモノも、中が空々のモノも突っ込みで神に供えたもんやさかい、神はカインの《お供え》を受け取ってくれんかって、

アベルの《お供え》を受け取ったのに、なんで自分の《お供え》は受け取ってくれへんのや。と、その事に腹を立てていたカインに神は自分の行いを反省するように言うたんやけど、カインは神の忠告を受け入れる事ができずに妬み心から弟のアベルを殺してしまいましてんなぁ。

カインは神の問いかけで我に返って自分の妬み心から弟のアベルを殺してしもうた事の重大さに気がついて反省して自業自得とはいえ生まれ育った土地を追われて放浪者となった身の上を愁えるカインに神は、どういう目印かは分からんけど、目印を付けて人から危害を加えられることがないように配慮してくれた。という話と違いまんのか?』

教会の長老のクリスチャンCさん:『質問なんですが、なんでカインは、実の詰ったモノも、そうでない物も、突っ込みで供えたと思うんですか?』

親父:『仮に。という話やねんけどな、あんたは・・・・』
と言いかけて、
親父は、
『今、大事な話をしとんねんから、ポリポリ音を立ててラーメンを食うな!』
と私に言った。

教会の長老のクリスチャンDさん:『あんたも、子どもに、そんな無茶を言うたらあかんでー。』

親父:『なんぼ子どもでも、今、大事な話をしとるのや。と言うて聞かしとかんとあかんやろ?』

教会の長老のクリスチャンDさん:『そらそうやけど、こんな小さい子に無茶やで-。』

親父:『家の娘は置いといて、さっきの話に戻すで時間もないねんからな。』
と言ってから、
『なんでカインは、実の詰ったモノも、そうでない物も、突っ込みで供えたと思うんか?という質問でしたな。』

教会の長老のクリスチャンCさん:『はい。そうです。』

親父:『仮に。という話やねんけどな、あんたが俺から、魚を貰うたとして、旬の魚も、旬が外れた魚も混ぜこぜにして貰うたとしたら、あんたは嬉しいか?』

教会の長老のクリスチャンCさん:『それは・・・有り難いとは思うけど、嬉しいまではいかんなぁ。』

親父:『ほな、選りすぐった旬の魚ばっかりを貰うたとしたら、どないや?』

教会の長老のクリスチャンCさん:『そら嬉しいわなぁ。』

親父:『神も、それと同じ気持ちやったんと違いまっか?』

教会の長老のクリスチャンCさん:『なるほど、そうですなぁ。』

教会の長老のクリスチャンDさん:『端から口を挟んですまんのやけど、石松さん? あなたはクリスチャンの家で育ったんと違いますのんか?』

親父:『いいや。俺の生まれ育った家は代々、真言宗やで。』

教会の長老のクリスチャンCさん:『ほんまに?』

親父:『ほんまやで。』

教会の長老のクリスチャンCさん:『なんか納得がいかんなぁ。教会に一辺も来たことのない人に、ここまで理解できるものやろか?』

親父:『俺は、ほんまにキリスト教の家で育ったんと違うねんから納得してもらわんとしょうがないわなぁ。』

教会の長老のクリスチャンCさん:『それでも納得がいかん。』

親父:『あんた等は、俺の話をしに来はりましたんか? 【聖書】の話をしに来たんと違うんかいな。』


教会の長老のクリスチャンCさん:『我々は【聖書】の話をしに来たんです。石松さんの話は横へ置いときましょ。』

教会の長老のクリスチャンDさん:『遠慮せんと食べても宜しいんやで😊』と私に言ってくれました。

私:『ありがとう。ずーっと食べてます。』

教会の長老のクリスチャンDさん:『ずーっと食べてるて、音がせんやないか。どうやって食べてますのや?』

私:『口の中で、ふやかして柔らかくなったら食べてます。』

教会の長老のクリスチャンDさん:『ええ!😲この子は音を立てんように口の中で柔らかくしてから食べてるねんて!』とクリスチャンA、B、Cさんに言ってました。

クリスチャンCさん:『子どもでも、これだけ考えるんやから、我々、大人も、もっと頑張らんといかんなぁ。 ほな、【聖書】の続きを読みましょか。』と言って五人は順番に聖書を読んでいました。

私はストーブに当たって暖かくなって・・・・【聖書】の朗読を聞きながら寝てしまいました。

親父に起こされたときクリスチャンAさんの奥さんが掛けてくれたらしい毛布に包まって寝ておりました。
クリスチャンAさんの家から親父の家まで約100mくらいだったので帰り道の事は何にもおぼえていません。
多分、私も半分寝ていたのだと思います。





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Last updated  2023.06.18 21:11:32
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