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松井雪子。気になる作家です。
漫画家として有名な方らしいですね。
残念ながら、私は漫画は読んだことないのです。

先日、本屋さんでブラブラしていたところ松井雪子の名が表紙に記された『文学界』が目に留まりました。『イエロー』という作品が芥川賞の候補になったことがあるので、彼女の作品は一度読んでみたいと思っていたのです。迷わず手にとって早速読みました。

妊娠していないのに、お腹の中に命を宿している女性の話。
不倫関係の彼をつなぎ止めるため、癌に冒された夫に生きる希望を与えるために「妊娠した」と嘘をついた女性達。それがきっかけで、お腹の中にずっと何かが生き続け、その未知の何かと共に日々を送るのです。
「未知の何か」はきっと彼女たちが生きていくのに必要な支えなのだと思います。「ママ、頑張って！」「ママ、強く生きて！」お腹に宿した「何か」は彼女たちを見守り力づけてくれる存在。誰かに必要とされているという確信があってこそ人は生きていけるのだと思います。