『フィクサー』 MICHAEL CLAYTON
『フィクサー』マイケル・クレイトン(ジョージ・クルーニー)は、N.Y.最大の法人向け法律事務所に勤務するエリートスタッフ。だが彼は弁護士ではない。隠された罪の“もみ消し人”である。元・検察官だったクレイトンは、事務所の共同設立者である、マーティ・バック(シドニー・ポラック)の強い要請により、事務所内の最も汚い仕事を受け持っていた。そんなある日、彼はまた新たな“もみ消し”の依頼を受ける。全米を揺るがした3,000億円にのぼる薬害訴訟で、製薬会社が有利なうちに解決されようとしていたその時、製薬会社の弁護士が全てを覆す秘密の暴露を目論んでいた。だが数日後、その弁護士は死亡。クレイトンは、不審な死の真相を追究していくうちに、企業の隠蔽工作にとどまらぬ巨大な陰謀に、自らが巻き込まれていることに気づく。始まりが、始まりじゃないのね。車が変わってないことに気づけよ、と(爆)。車爆発したのに、よく平気で子供乗せてるよなぁ、とは思ったけれど。でもじゃぁいつから、始まったんだろう?ギャンブル中に呼び出された事故のもみ消しは、何かの伏線?多分、1度よりも2度3度と見た方が面白い映画なんだろう。「もみ消し屋」なのに、もみ消されそうになってる、一見うだつのあがらなそうな弁護士、マイケル・クレイトン。巨大企業の訴訟を受け持ったがためにおかしくなった同僚を、なんとか立ち直らせようと奮闘するも虚しく、彼は死んでしまう。そこから何か不穏なものを感じ、そしてついに彼は、何が正しくて、何が間違っているかを自分で判断する。それがただ淡々としたヒーローものじゃないところが、人間臭くて男臭くて、見ごたえある。一緒に立ち上げたのニューヨーク一の弁護士事務所の、共同経営者にもなっておらず。ギャンブルにふけり、従兄弟の借金をおっかぶり四苦八苦、別れた息子の話さえロクに聞いてやらない。「君にしかできないんだ」という言葉が重くのしかかりつつも、大金を餌に、影に徹するしかない今の仕事を続けるしか他なく。ただ黙々と仕事をこなしてきた男が、最後に一席をぶつ。そして、タクシーの運転手に50ドルを渡し、「適当に流してくれ」。その時の、男の顔によぎる表情。自嘲気味でもあり後悔しているようでもあり、そして満足げでもあり。「一仕事を終えた男」の顔が全てを語っていた、映画でした。それにしても、クレイトンが最後に対決するティルダ・スウィントンて、爬虫類的な顔じゃない?魔女とか天使?とかやってたけど、なんか無機質な感じ。オリジナル・サウンドトラックランキング励みになります♪↓ ↓ 映画レビュー