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カテゴリ:生活
新しい18年度になり そのままなんとかがんばってずるずると書類をそのままにしていた私の上司キューバさんは 突然なぜか「もう限界」ということに気づいて 過去の書類を地下倉庫に保管することを決意した。 そしていつものように突然思いついたものだから 私の机の未処理の書類も自分が午後から大きな会議にでることも すっかり忘れて「やるぞー。」と腕まくりを始めた。
書類といっても そのファイル数は台車山積み3台分。 それをまず地下倉庫から同じ分量の書類を運び出し処分して 空いたスペースに入れなおすというもの。 考えただけで頭が真っ白になった。 しかもバイトさんはミニスカートにすごいヒールだし 私はなぜか予感をしていたのかプーマのくつに綿パンツだ。 私が彼に名指しされたのは仕方がない。 電話をとったりしなければならずどちらか一方は課に残らなければならない。 白羽は私に当たった。
キューバさんと二人で地下倉庫にもちろん手で運ばねばならない・・・。 ところが さすがもともとバックパーッカーで体力はおそろしくある彼は 「あ。じゃあ俺運ぶからさ、そこ掃除しといて」 とさっさと顔が見えないほどうず高く書類を積み上げてホイホイと地下へ運んでいった。 私は先に地下で待ち受けて書類をひっぱりだす。 彼はいったい地下まで何往復しただろうか。
2時間くらいたったころには汗だくで運び終わっていた。 むしろ私が遅い。 しかしこの汚いねずみの出そうな倉庫で書類を引っ張りだすのも一苦労なのだ。
「あー。ごめん。俺会議なんだったわ。後よろしくね。」 彼は本当の書類でできた山をかきわけてスタスタと出て行ってしまった。 地下の干からびた倉庫で 私は呆然とその山を書類棚に収納していった。
夜に初めて高いユンケルを飲み干した。
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