国家レベルでない憎しみ。エサを食っているイヌにちょっかいだしてはいけない理由
これまた2004年9月11日土曜日の出来事である。デブながら軟弱な肉体と精神。内臓の疲労と精神の疲労が極限に達したところを目が腐るほどの睡眠とたれ具合で癒していた時間。1本の電話が入った。会社からである。実は会社は営業しているのだが、休みをとっていたのだ。携帯を切っておけばよかったのだがまあ遅い。 それは担当者だからよしとしよう。月曜日の納品に関して数字がおかしいので電話してほしいとのこと。担当営業の携帯を鳴らすもでないので発注先の工場に電話すると、進行の担当者が出た。50代の係長。タイ人みたいなルックスのくどい男だ。「こっちは悪くない。モノが入っていない以上~という数でとめた」云々。 ここで終わればよかったのに先方、こっちの仕事のやりかたまでネチネチ言い出した。「あなた仕事の全貌がわかってないんじゃないの?うちの●●(担当営業)と勝手にやってさあ」勝手にやってさあもなにもこっちは進行とやりとりするのではなくて営業とやりとりするのが筋である。ましてや発注しているのは私であって客扱いされることはあってもパシリ扱いされる筋合いはない。 理性と品性がキレた。映像ならスローモーションでSEが入る。 「あんたねえ!ふざけんじゃないよ!数とめろなんてひとこともいってないしだいたいその態度はなんだよ!」 むこうも言い返す。「問い合わせしてもろくなこたえがないじゃないか」「してるでしょう営業通じて!」「あれじゃあ答えじゃないよ」「あんただけと仕事してんじゃないよ!」 われながら書いていてまた胃がむかむかしてくるのだが。よくむかつくーというがむかつくというのは物理的にそうなるのだということがよくわかる。といまになって分析してみる。 しばらくして冷静になってもう一度電話。月曜の予定をおさえる話をする。それでもアタマにきた部分がおさまらない。 このかなしみをどうすりゃいいの~♪ ユニコーンを脳内BGMにしながら担当営業を捕まえる。ようやく出てほんとはどなりつけたかったのだがこの人にはいろいろ世話になっているのでせめていまあったやりとりを報告。というか愚痴る。土曜を穏便にすごそうったってそうはいかない。月曜にむかって宿題をおしつけてやれ。 「ああすまないねえ。あのひと営業やってたんだけどああいう性格だから昔はずされたんだよ」そうなの?あれで?営業経験あるのにあんなんなの?「だからなんかあっても気にしないで流してよ。俺にいってなんかあったら」ちょっと救われる。 しかし社内にいるとどうしても近視眼的というか。客の視点というのが欠けていくのはなぜだろう。逆にいい会社はそのへんの視点をうまくもたせるようになっている。偏屈じじいにならないようにスタッフが教育されているのだ。ディフェンダーでもゴールをみろ。というのはなかなか徹底できないが。気をつけねば。自戒。 こういうときの赦しって、ビッグにならないと難しい。おもいっきり見下ろせるような男になりたい。あの進行のスズキ(仮名)がなにいおうとニコニコと流せるような。いまはまだ、楽しい休みが邪魔されたくらいで血圧あがっているセコイ男だけど。 ところでイヌはエサの時間に手を出すと噛む確率が高いらしい。今日の私はまさにそれ。 さわるな。(♂)