じょわっ(←メガネをかける気合)
昼、隣りの課の上司が突然「警察!」と大声をあげる。「飛び降りた!」と日本語になっていない。あわてて通報する同じ課の女性も住所が言えなくなっている。 隣りのビルから飛び降りた人がいたらしい。窓際に駆け寄る人。自分は死体を見るのがいやだったので机に張り付く。なんとなく社内が興奮している。警察が通報者から事情を聞くためとびこんでくる。同じ課のなんでも笑って話すおやぢがやっぱり笑って話しかけてくる。サイレンと警察の拡声器で騒然となる界隈。 死に対して恐いと感じる自分。死について考えてみようかと思ったがなにも浮かばない。論理よりさきに動物的な感情が先に来るところにまだ精神の健康を感じる。不謹慎な話だが。死を前に死は語れない。語るとは対象から距離がないと語れないものなのかもしれない。恋や平和や人生のように。 非常線を張られて車が出せなくなったので徒歩で外出。 地下鉄の中の広告でヒッチコックが宣伝しているマンションを発見。なんでだよ。と思ったら撮影所の隣りに建つかららしい。鳥が襲ってきたり殺人を目撃してしまったりいつのまにか犯人にされてしまったりするのか?と思うやつはいないだろうが。人選がよくわからん。 人選がよくわからんなあと思いつつふりかえればそこに竹之内豊の予備校広告。これもまたよくわからん。 目的地につくと得意先が「メガネどうしたの?」という。今日は電車で来たんですよ、と答える。いつも車で来るのでメガネの顔しかみたことないらしい。キャラも変えたほうがいいのかしら。 帰社するとふつうの風景に戻っている。井上陽水の「傘がない」を思い出す。都会の冷淡さとみるかタフさとみるか。自分としては同じ風景になっている安堵感が先にくる。しばらくはそこを通りたくない。 あんまり仕事の能率があがらなかったのでけっとばして定時で退社。 帰宅途中実家に電話。母に誕生日おめでとうを言う。ありがとね5●歳の誕生日を祝ってくれて。とおもいっきりサバを読む母。まあいいだろう今日ぐらいは。忙しそうだったのでさっさと切る。元気そうでなにより。 そういえば「石野真子と五つ子」と誕生日が一緒というのを毎年聞かされていたが未確認。歳がばれるよその人選。まあいいや。みんなみんなまとめてはっぴーばーすでー。(♂)