こころに刺青を
どうも頭の回転が悪いような気がする。 月曜日であることをさしひいても。汗を流していないから頭に、脳味噌に脂がつまっているようだ。いや妄想なんだけど。ガムでもかみたいのだが。歯を治した跡がとれそうなのでやらない。岩鬼みたいに枝でも咥えればいいのか。血のめぐりをよくしたい。 歩いて帰ることにする。靖国通りを神保町から市ヶ谷へとてくてくむかう。BGMはフライングキッズ「COMMUNICATION」。90年代の空気が蘇る。「風の吹き抜ける場所」の高音がでねえ。とカラオケで苦しんだ記憶とか。余計な思い出だが。いまやカラオケといっただけで逃げて帰るようになったが。これまた時代の移り変わりかも。 実はこのアルバム、蔦屋書店で105円である。こんなに良質なPOPSが供給過多でそこまでダンピングされているのが哀しい。ファンクやらハードロックやらごった煮なつくりが結構好き。歩くにもチカラが入ろうというものだ。 いつかも書いたけど、一見ふつうの風景の中で自分だけの秘密をもっているのって楽しい。この場合だとひそかな愉しみとは「ふっふっふっ、おまえらには帰宅をいそぐただのサラリーマンにみえるかもしれないが実はフライングキッズをいまどき聴きながら散歩しているんだぜ」というところか。なにが「ふっふっふっ」なんだかわからないが。 桜にはまだ早い。やがて咲くであろう花を思いながらとおりをすすむ。軽くあせばむ。ヘルシア茶がうまい。 あいかわらず頭のめぐりが悪いのは春だからか?と季節のせいにしてみたりして。 そんなぼんやりした想いもトラブルの電話でうちけされる。結局頭にはトラブルがなによりの妙薬なのか。いやな性分だよまったく。(♂)