LABO! in LABO! 「都市ノオト」@下北沢アレイホール
役者Kの誘いで下北沢へ。 早めに退社して駅前のパンやでチーズパンをかじりながら珈琲をすする。珈琲はともかくパンは冷たくて固くて不味い。予想どおりだったりして安心。軽く自虐。 さて内容。何者かに追われている女性二人で始まる「眠レ、巴里」(竹内銃一郎)と老いぼれ役者の哀歓を描く「白鳥の歌」(チェーホフ)。ひとり芝居ないし2人芝居で構成された企画はいい。小さな音が伝わるスペースでどういった演出をするかを楽しみにして観た。 結果。繊細な表現がときどき見られたが全体はというと技におぼれたか。前者はサスペンスが弱く、もっと物語がもつ謎に流れを任せればいいのにという印象。はしゃぐシーンがもっとおもろくてやがて哀しきつくりにできるのになあ。後者は熱演すると劇場を制圧してしまって「真っ暗な闇」がみえなくなるという皮肉。と生音が持ち味を殺すツクリが残念。 どちらも空間の味を計算していないのではないのか? 所在のなさそのものだけが存在する「都市の味」のじりじりしたかんじは面白い。 この戯曲の組み合わせだともっと無責任に台詞そのもので踊り、舞えるのではないか。と軽やかさを求めてしまうのはないものねだりだろうか。前回の公演(♂)