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まんがよみ日記

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2010年10月の記事

全31件 (31件中 1-31件目)

1

説教

　いいですか？真似していいことと悪いことがあります。　いま真似したことは、いけないことです。　なぜなら、あのひとはそういう喋り方をしたくてしているわけではないからです。　それは失礼にあたります。　あなただって、デブとかいわれたらいやでしょう？　見た目とか、動きとか。そのひとがわざとやっているのだったら真似していいです。笑わせるためにとか、かっこよくみせるためとかにわざとやる動きはあります。　でもいまやったことは違う。ふつうの喋り方をしたくてもできないのです。そういうひとにふざけるのは面白くありません。　いまは悪いと思わなくていいです。なにも知らなくてやったことだから。　怒っているんじゃないからお父さんの顔をみて？泣かなくていいから。　　でも今後は、悪いと思ってください。明日からは「悪いことだ」ということにしてください。わかりましたか？（♂）

2010年10月31日
リーマン日記

中学生日記をみる。モーニング某出身の女優が出演するから・・・というわけではなくたまたまだ。内容は、教育実習生が体育祭の応援コンテストの指導をはじめて自分をとりもどしていく、という話。男子のやる気をちゅーで釣る、というのはどこかの映画でみた設定ではあったし、中止になったコンテストの再開を求めて放送室を占拠するのは往年の金八みたいだったがベタでもおもしろかった。エンディングのブルーハーツ「キスしてほしい」もぐー。名曲だ。このシリーズ、役者に本物の素人中学生をつかっているというのが凄い。奴らに嘘はない。もちろん嘘はつくだろうが演技は素だ。本物だ。なんでもスタッフが中学生をリサーチして、脚本に反映するらしい。最後まで見てしまったのは脚本のせいではなく、リアルな演出のせいだろう。この魅力、動物ショーみたいなものではないか。ハリウッドでは、獣（BEAST）と美人（BEAUTY）と赤ん坊（BABY）には勝てない、という。この作品もたぶんそれだ。じゃあリーマンで同じ手法でドラマがとれるかというとできなさそうな気がする。同じことをやらせればわれわれは「演技」してしまうだろう。それは「嘘」だ。実際素を必要とする機会がないのがリーマンなのではないか。はたしてリーマンのなやみを語るドラマの需要があるのかよ、という問題もあるが。本音をぼやくリーマンというのは絵面的に汚い。リアルさを追求すれば頭にネクタイを巻く新橋おやぢになるのではないか。かくもわれわれは不自由な世界で生きている。まあ、本音をいわないダンディズムってのもあるだろう。なんてな。（♂）

2010年10月30日
藤沢周平「時雨みち」（新潮文庫）

　いまをさかのぼること20数年前、大学では古典劇を演じるサークルに所属していた。　入りたての生意気な新入生（私を含む）がもれなくいう台詞は　「いつかは現代劇がやりたい」であった。　おそらく今の現役ももれなくいっているだろう。間違いない。　即座に先輩から返ってきた答えは　「なにが現代劇なの？」というものだった。　現代の服を着て・・・といいかけてつまった。本当にそうなのか？　いまでははっきりいえる。　現代人がやる以上はなにをやっても現代劇であると。　たとえ古い服を着ようと、それは小道具にすぎない。観に来た客は、舞台に己を探すのだ。　この短編集、舞台は江戸時代だが扱うテーマのハードボイルドっぷりたるやまさに「現代的」である。　時代小説の型があることで余計な贅肉がそぎ落とされ、共感をよぶものになっている。　もしかしたら現代小説のほうが読み手が｢裸」を受け止めるのが難しいかもしれない。　出世のために女を捨てる男。女のために隠密から離れる男。出会いのタイミングで命を落とす男。　いらないことを喋らない語り口にしびれる。いい物語には終わった後の広がりがあるようだ。酒の余韻のようだ。（♂）

2010年10月29日
自販機

　諸事情により自販機で麦酒購入。コンビニより高いってどうなの？　それより驚いたのは時間帯によるものかどうかわからないがいつのまにか購入時運転免許証をセットすることになっていたことだ。タスポと同じ流れだがめんどくさいこと山の如し。　セットするとうぃーん、みたいな音とともに吸い込まれる機械。　ゆっくりした動きがこちらを不安にさせる。戻らなかったらどうするよ。　なんとか協会とかなんとかセンターみたいなところが仕切ってたりするのだろうか。　それと個人情報はどうなっているのだ。こんなところで顔写真をスキャンするなんて都市伝説のひとつもできそうというものだ。　とりあえず10代対策はやってますよ、というわざとらしいみせ方がいやらしい。　････などとプチ社会派になる夜。　麦酒が苦い。（♂）

2010年10月28日
20分間の拘束

半端に歳をとって結婚式が縁遠いから、・・・というわけではないが。不幸な結婚式の実例を集めたblogを最近よく読んでいる。親戚の暴走。新郎友人の悪乗り。姑のちょっかい。決断しない新郎。夢みすぎの新婦。ストップがきかない酒飲み。セクハラ。大なり小なりどんな家でもある傾向が、イベントという魔法で一瞬にして拡大されてしまう不幸はひとごとながらなかなか面白い。結局は家の地がでるということだろう。身近にはいないだろうなあと思っていたら同僚でいた。以下伝聞。学生時代からオーボエだかファゴットだかやっていた役員に披露宴の余興として演奏を頼んだそうだ。そこまではよかったが、興に乗じて5曲演奏したらしい。 5曲って。1曲4分としても20分だよ。それを聴かされる客。アマチュアの腕前。へんな楽器（失礼）。あらかじめ何曲やってくださいといわなかったのが悪かったかももしれないが、理解できない。自分が客になったときどう思うかとか、想像しないのだろうか。できないのだろうなあいい歳して。お耳を汚す、という照れとか恥の発想はないのだろう。演奏する気持ち良さと、聴かせる快感とは違う。他人の披露宴、あるいは演奏会で客の心理って気にしないものなのだろうか。余興という言葉に含まれた控え目な発想をもつべきだ。・・・まあ歳をとったらいまさら遅いのかもしれないが。ご愁傷様同僚。（♂）

2010年10月27日
一緒の食事

雑誌ナンバーによれば、ラグビー日本代表の元監督平尾が監督になってまずやったのが、「選手と一緒に食事をしないこと」だそうだ。日常生活の声は注意をひかなくなるためらしい。なるほど。それでムスメはときどき注意を聴かなくなるわけか（怒）。一緒の食事＝日常感覚という心理的影響というのは面白い。一緒に食事でもどう？という定番の誘い文句はあながち間違いではないわけだ。警戒心を引き下げるにはもってこいなのか。と、今知ってどうする。となると、父親の注意には耳を傾ける、というパターンは単純に食事の機会の多い少ないという可能性はあるわけだ。あるいは家に帰ると口をあまりひらかないか。無口な威厳ある父親、というのは意外と単純なつくりかもしれない。いまさらなろうともなれるとも思わないが。ただ、かつてのそれはとことん働き、誠意と愛情をもって見守る目があったうえでの沈黙があってこそ「父」として君臨できたのかもしれない、と思ったりもする。それならできるかも。（♂）

2010年10月26日
まずたちどまれよ。

米倉涼子がエスプレッソをストローですいながら歩くＣＭをみて、「行儀悪いなあ」という至極もっともなツッコミをぶつぶついれるのは私だけなんでしょうか。通勤途中の人混みで飲むのもあれだし、歩きながらというのもアレだ。外れたらどうするんだ。しっかり封がしているのは知っているけれど。歩きながらじゃないと飲めない時間管理なんてダメリーマンじゃないのか？もちろん自分だってペットボトルを持ち歩くことがあるし、つねに美しく食べているわけではないが。ああいうのをみるとうんざりする。また、電車で飲み食いするやつが増えるなあと。昔いた会社の開発実習では「どのような状況で」つかわれるか？というのを設定しろといわれた記憶がある。つまりあの商品は「どこでも気軽に」という点を強調することで少しでも購買行動を拡げようとしているというわけだ。でも美しくない。たとえ米倉涼子が綾瀬はるかに変わろうがダメなもんはダメだ。当たり前のことはこうしてじわじわとダメになるのだ。どうでもいいことはクレーマーの電話ひとつで過剰反応するのに。なんか変じゃね日本の広告？（♂）

2010年10月25日
演奏会

　かみさんのママ友のコンサートへ。　以前から美声に惚れているのでムスメをつれてでかける。　クラシック系の演奏会に子連れでいっていいものなのか？と思いながらも「お教室の生徒がいるので大丈夫」という答えに甘えていったが。　甘かった。　聴かないならでていこうよボク（怒）？聴かないヤツはほんとうに聴かない。いや、聴けないのだろう。　ムスメが集中を切らして後ろをむこうとするのを手でしかりつけつつ聴く。昨日運動会だったせいと低気圧のせいもあるのだけれど。こちらの集中も切れるからやめろ。　演奏はすばらしかった。エレクトーンと声楽で構成されていたのだが、エレクトーンに意外な自由度。表現ツールとしての広がりがあるのを知ったのは収穫。　演者それぞれのトークの軽快さもいい。　厳しいことをいえば日本語の曲のほうがうっかりすると曲解釈が甘くなるのかなあ、という気がした。　なにもかも子供向けにする必要はまったくない。そもそも子供ムキではないのだ。子供だっていいものはわかる。ただ曲によっては（オペラっぽいやつとか）、長さを考慮して聴きやすさという点でサービス、「反則」をする必要はある。人形劇とか、スライドとか。なにがいちばんスマートだろう？　アンコールでモンゴル800の「あなたに」をミドルテンポで歌ったのはしびれた。　それにしてもこの手の小さな会場にいくと思うことだが、登退場口をもうすこし洗練されたものにできないものか。セリをつくれとはいわないけれど。暗幕の陰に隠れたヘンなドアが気になってしょうがなかった。そんなちいさいことを考えるのはたぶん私だけだが。　終演後、さくっと帰宅。（♂）

2010年10月24日
運動会

　ムスメの運動会のため近所の小学校へ。　会場に着くなり地面に落書きをはじめるムスメ。あふれ出る表現衝動か！････と思うよりも先にヘンな道草食うんじゃない、とダメだしをしつつひきずる。なぜに子供はいまやらんでいいことをはじめるのか。　席も確保し、いざ本番。　モアイ体操なる曲でウォーミングアップ。レゲエタッチの曲も軽快で気持ちいい。　保育士の先生方の服は白のロングスリーブにミニスカにカラータイツ。大きな帽子。花の妖精という設定の衣装であったが。とにかくもうなんというかあふれ出る若さに負ける←おとーさん視点入ってます（おやじ視点ともいう）。　2歳児の競技の模範演技に猿のぬいぐるみが使われていたのに受けつつ。　途中司会のトチリに盛り上がり。　ムスメの障害物競走にはらはら。おともだちを乗せた三輪車が重くて漕げなかったらしい。脚の筋力足りないんだろうか。　最後の「双頭の鷲の下に」にあわせたグランドドリルに感動。毎回同じなのだが、今回違うのはポンポン隊でムスメが参加していたことだ。ビデオ越しにみえる真剣な表情はよかった。　来年は楽器隊か。一瞬でその時期が来るのだろう。　もうすこしこれまできた道とこれからいく道に感動するかと思ったが、陽射しの強さに負けてなんとなく終わった。　昼食は義父義母もあわせて近所のハンバーグ屋へ。ムスメ思わぬ外食に大はしゃぎ。（♂）

2010年10月23日
拾得物センター

6月末に拾ったiPodを受け取るため飯田橋へ。あらかじめ持ち主が現れたかどうか電話確認しておいた。ない、という返事だったが。なぜ万単位の落とし物を探さないのか。小遣い大変だろうに。みなさん、物を落としたらダメもとでいいから警察にいこうよ。私のようなモノ好きはきっといるから。得意先が有楽町線沿いなので外出ついでに寄る。場所が飯田橋の上に土日休日は休みというふざけたシステムだが、かたぎはいついけというのか？わざわざ休みをとらんだろう。印鑑と身分証明書をもち、拾得物センターなる施設へ。愛想も色気もない（あっても困るが）40代の女性が「なにをおとしました」と聞いてきた。落としたにアラズ。拾ったものナリ。と答えれば、データを消すからしばし待てとのこと。サインをして押印しろ、とも。受け取る前にするのも変じゃね？データ消去が個人情報のためなのか著作権のためなのかよくわからない。まあファンキーモンキーベイビーズの曲なんかいらないんだが。10分ほど待たされる。書類をみなおす。あの婦警さんこんな名前なのね。ようやく受け取る。さて、充電器っていくらだろう？買わねば。（♂）

2010年10月22日
嗅覚

　所用のために池袋へ。　20年前、大学生活を過ごしたエリアだ。通った本屋ももうつぶれている。エキチカをあれだけ宣伝しているところをみればおされに変わっているのだろうなあと思いながらとおりすぎると、そんなところばかりでないことに気づいた。　いなたい喫茶店。よくわからない小物や。　さすがに日本のインドとよばれた往年のスナックランドはないにせよ（あの雰囲気ではない）、健在なモノはいろいろある。銀座周辺もそうだが、地下というのはリニューアルしずらいエリアなのか時間がとまったような店というのが地下に必ずあるものだ。　自分の記憶のスイッチを押すような気がしたのはデパートの化粧品売り場の近くの匂いだった。　ドアが開いた瞬間吹き出るような化粧品の匂い。　ああ、あの時代のあの場所の匂いってこれだった。　化粧品という、もてない男には無縁のモノが大量に並べられたエリアに異性のカベと経済的なカベを感じていた。それは当時の自分の前にすこしだけみえたオトナの社会というやつだったのかもしれない。なんてな。　筒井康隆「時をかける少女」のカギを握るのはラベンダーの香りだったか。私の記憶のカギは化粧品だった。　ほんの数秒立ち止まって一瞬鼻をくんくんさせているおっさん、というビジュアルはたぶん醜い。ちっとも美しく聴こえないのが残念なところだ。　20年前、同じように立ち止まって同じような顔をしていたのだろうか、などと思いつつ、地下鉄の改札へと急いだ。匂いはもうない。（♂）

2010年10月21日
教訓

　電車を待ちながらケータイを弄っていると前のおっさんから声をかけられる。　ペースメーカーがあるんで、近づけるのやめてくれるかな？　あきらかな敵意。　とっさにすみませんといったが。　「すみません」といういい加減な答えをした自分に腹が立つ。　暫定謝罪は意味がない。ただしくは「わかりました」だ。　悪いことはなにもしていない。実際そんなに近づけてはいなかったし（背中にあててくるヤツとかなんだろうねあれ）、日本製のケータイは機械が狂った例はない、とも聞く。　命がかかっているひとにとってはそんな製造国まで調べる暇人はいないだろう。　注意されるというのはこんなにも腹がたつもんかね？　その理由を考えている。　伝え方がポイントのような気がする。　自分の生き死にがかかっていればいちいち礼儀正しくなどと考えている余裕はないだろうが。　優先席でつかいまくっているヤツと同じ扱いをされたことに怒っているのかもしれない。そんなのは小さなプライドであって、ゴミ箱にでも放り込んでくればいい。　ただ。　ときには強く注意することも必要だが、強くすることで相手の態度を硬化させる可能性もある、ということを気をつけるべきだろう。　･･･以上、自分がモノをいうときの教訓。（♂）

2010年10月20日
スポーツ。

　帰り道、あまり話さない他の部署のひとといっしょになる。　「お先に」と歩みをスピードアップするのも大人の手だが、適当に会話してみる。こういうときにいつなんどきだれとでも会話ができないと社会人とはいえないだろう。　（酒は）注ぎたいときは注がれたいとき、　（雑談は）聞きたいときは聞かれたいときだろ！　と相手に内心ツッコミをいれつつ。　むこうも私が苦手なのだろうか。いや苦手なら苦手でいいのだが、大人の会話をしようぜ。そっちは営業なんだからさあ。とか説教もしたくなるのだが。　こちらの態度の問題かしらん。一部原因はあるやもしれぬ。　ふと、お嬢さんの話になる。　「娘と球場にいくんですよ」という。　それほどスポーツ好きとも思えない。なんだろう？　とりあえず、いいですね仲良しなんですか？ときくと。　「いや、あんまり。ふだんはひどいものですよハハハ」と笑う。あらら。　不思議そうな顔をみて、　「ソフトボールをやっていてこちらのいろいろをあてにしているんですよ」と苦笑い。　なるほど、スポンサー扱いだそうだ。うまいな使い方。　レギュラーですか？と聞けば　「守備が下手で、たまにつかってもらえるようですよ」とのこと。　キャッチボールやノックの相手をしてやるそうだ。いいパパじゃないですか。どんなに仲がよくなかったとしても将来記憶に残る「会話」になるだろう。　「ほんとになかよしだったのは小４ぐらいまでですね」とのこと。　あと5年か。すぐだな。まあ個人差やら家庭のカラーとかあるんだろうが。　そんなわけでプライバシーに関して不快に感じない程度にツッコんでみた。　ムスメとキャッチボールか･･･。まだボールも満足に握れないが年数でみたら実際にできるのってほんの一瞬だ。１球１球が実は尊い。　スポーツ選手の寿命は短いが、人生におけるスポーツのシーズンだって個人的にカウントしてみると意外と短い。全力で投げられた時期。子供と無心にプレイする時期。家族みんなでプレイした時期。　引退が何回もある。そしてあらたなリーグが待っている。それが人生。　･･･などと考えてみた。まずはジョギングの距離をもっと延ばそう、などと考えている。ふたりで走る日は来るのだろうか？うーん。（♂）

2010年10月19日
ホラホラ、これがぼくの骨だ

　今朝の産経に衝撃のレポートが載っていた。　個人特定されないように骨壺から漬物の入れ物にいれて火葬場に置いていってしまう例やら、火葬を拒否して遺体を置きっぱなしになり火葬場側がたまりかねて裁判所命令を出してもらう例やら。　「費用は請求しませんから名乗り出てください」という火葬場の人のコメントが泣かせる。　いったいどうやったらそんな外道な人間に育つのだろう。　遺骨に問いたい。そんな非道に走るのは身内だ。子供にそんな仕打ちをされるあなたはどんな育て方をしたのだろう。　棄骨、とでもいうべきなんだろう。　よく、日本人に宗教心はない、といわれるが嘘だ。死に対する畏れや、生まれるものへの想いがある以上それは特定宗教とはいえないものの「神」とか「霊」への態度であり、宗教心といえるだろう。　･･･今日までそう思っていたのだが。　これをみるかぎり、そういう人種はいるらしい。もう「人種」とよぶしかない。知人でそんなヤツがいたら縁を切りたい。いや、間違いなくきる。　バブル末期に「これからはこころの時代だ」などといわれた記憶がある。日本人が経済活動に自信をなくすと精神世界に走るのかもしれないが。　日常から「死」を排除しすぎた結果がこの空虚な現実だとすれば、いまだにこころの時代とやらはきていないのだ、といえるだろう。　棄てた人々は気づいているのだろうか。自分がやったことはかならず自分に返ってくることを。　そのときはもうアタシは骨だからかまわないのさ、とでもいうのか？荒むなあ。　このレポート、シリーズの前後もなかなか力作だ。しばらく注目。（♂）

2010年10月18日
芋掘り

朝、町会のイベントでムスメといっしょに芋掘りへ。今年の会長さんがいろいろと企画をだしてくるのには頭がさがる。これもそのひとつ。メールで予約して参加というのも気軽でいい。ひとりあたま200円也。のんびりやさんのムスメをひきずり会場につくも、軍手を忘れる。役員さんにムスメを任せて家までダッシュ。ジョグができなかった代わりにこんなところで走るとは。ぜいぜい。 2株の予定が4株ＯＫがでて、ひたすら掘る。原始的な楽しさだ。軽くあったまる。ムスメを芋掘り名人とおだて、調子にのらせつつビニール袋にいれる。重い。集合写真を撮り、解散。芋煮やら焼き芋やらやらないあっさり加減もこれはこれでよし。あまりに大量なので分配先を考え、ふと実家日帰りを思いつく。電話でＯＫをもらいドライブ。折よく大学芋を昼に食い、芋の炊き込みご飯、と芋尽くし。皿を洗い、珈琲を飲んでおかずを貰い退散。普段なら帰り道はムスメ爆睡なのだが興奮して眠らず喋りつづける（怒）。ＤＪかよ。（♂）

2010年10月17日
てっぱん観たり自転車乗せたり

　「てっぱん」の再放送を観る。面白すぎる。　脚本がいいが、ふじじゅんこの演技が凄い。フラガールとダブるが、家を出て行った娘の子に距離を置こうとするいけずなばあちゃんを見事に演じている。育ての親に不器用に気をつかいつつ、娘への複雑な想い。ときどきみせる柔らかな表情。プライドを捨ててあかりを追いかける場面で涙。　主人公可愛い。昔の吹石に少し似ている。びっくり顔のヒロインの系譜か？　それにしてもおみとしのりの老け具合と安田成美の背中の若さはどうよ。柳沢慎吾の変わらなさも凄い。角川映画もナウシカも不ぞろいのリンゴもみんな中年か。やはり11月頭の福山旅行には尾道を組み込むべきか。　いつものようにムスメを体操教室につれていく。あれほど元気に朝ごはんを食べていたのに途中「気持ちが悪い」と休憩を挟む。サボリなのか心理的なストッパーがかかっているのかわからん。こまったものだ。もしかしたら単純に空腹なのかもしれない。あれくらい我慢しろよとはいったがあんまり我慢させるのもアレだし。難しい。　昼食をパンやさんで。　家に帰り掃除。　自転車で遊びたいというので練習させるもなぜか葉っぱをあつめて荷台にいれはじめる。補助輪をとりたい！というわりにはまじめに練習しないので「帰るよそんなことやっていると」と脅し練習させる。　まあ情操教育の点でそういう「遊び」の邪魔をしてはいけないのかもしれないが。　夕食はシチュー。美味い。（♂）

2010年10月16日
コップの中の嵐

会社のとある部署。たいした人数じゃないのに派閥争い勃発で大変らしい（苦笑）。派閥の先に出世が待っているならまだしもただのいがみ合いである。つまらん。狭い。狭すぎる。こんな小さな会社でいったい何をやっているのか。まるで社畜島耕作みたいじゃないか。待遇は初芝電器の半分以下のはずだが。しらんけど。要はそこの管理職が仕切らずに放置しているから雑草がのびまくるのだ。この放置っぷりはいまに始まったことではない。会社としてダメ出しする話だろう。遅いよ。必要なメッセージは簡単だ。おまえがいるところは俺がルールだ。ただそれだけを周知徹底するだけでおさまる話なのだが。簡単なことほどなかなか手がつけられないものだ。規模こそ違えどジーコジャパンもこうだったのだろう。あのサンバ好きおやぢが自主性尊重という名の放置で控え組を腐らせ、仲良しグループをつけあがらせた。代表という名に忠誠を誓うにはあまりに歴史は浅かったのだ。変な話、植物の植え替えのように人を動かせばいいだけじゃないのか。家庭に似ている。水をやり、肥料をやり、草をとる。地道に、ほどほどにそれを継続する。いつしか花になる。反面教師としてみておこう。（♂）

2010年10月15日
ロン・マクラーティ「ぼくとペダルと始まりの旅」（新潮文庫）

　ひきこもりのおっさんが、姉の死亡通知を受け取り自転車で旅に出る。　アメリカ文学の王道をいく展開である。　救いのない日常。現実から目をそらす日々。つぎからつぎにふりかかる災難。　過去と現在をいったりきたりしつつ、自転車はすすむ。　カタルシス物というにはあまりに重い。ベッタリとこびりついた思い出したくない日々の振り返り。年をとればそれなりに美しくなるのだろうが、人を猫背にさせる記憶がひたすら苦い。　救いになるのはかつての幼馴染との電話である。　ただの小説ではなく、シナリオ形式が入ってきたりと実験的な面がある。　佐藤多佳子がほめまくっていて買ったのだが、個人的にはそれほど共感はしなかった。風景描写は巧みだけれど。（♂）

2010年10月14日
新野剛志「あぽやん」（文春文庫）

　旅行会社の空港係にとばされた男が居場所を探し、成長していく物語。　「バブル期の社員は明るさに対して強迫観念をもち、ロストジェネレーションは存在感にこだわる」　「女は自分探しという病に冒される」　さりげないイタイ指摘の数々。あるある。　社内政治。女性社員の扱い。クレーマーとの戦い。現場を知らない営業マンのわがまま。オンライントラブル。　時間に追われるように次から次へと起きる事件。　スピード感と、感情を殺して任務を全うするサラリーマンのリアルさが読み応えのあるものにしている。　クールであろうとしつつ、仕事へ情熱をぶつけていく姿に共感。　「企業小説」とか「ビジネス最前線」とかいう具合に肩肘は張らないが、でも緊張感は維持している。そんな文体がいい。（♂）

2010年10月13日
病

年配の知人♂が体調不良を訴えている。本人がネットで調べたところによれば更年期障害らしい。医師も「その可能性がある」といっていたそうだ。断言はなかなかしづらいようだが。症状としては体温調整機能が一時的に壊れ、やる気がでなくなってしまうとか。男でもなる、とは聞いていたがリアルに知ったのは初めてだ。 γGTP自慢とか血圧自慢とか、なぜかおっさんは不摂生による（仕事が理由ではない）病気を自慢したがるがさすがにこの手の話はしないだろう。デリケートな話なので勇気ある告白、「カミングアウト」という扱いにするべきかもしれない。残念ながら日本では芸能人にしかつかわない言葉だが。しかし知人の休日の話を聞いてさらに驚いた。驚いたというより納得した。親戚のさまざまな法的案件のためにあれやこれや骨を折って歩いているとか。更年期云々以前にそれだけ休まなければ病気にもなりますよといってみた。忙しく有能なひとほど壊れやすいなにかを抱えている。往年のマッキントッシュみたいなもんか。休むというのはただ会社に行かないということではない。高機能をオフにして、半電源の状態にして過ごすことだ。と、他人からいわれてもなかなか感覚として理解できないのだろう。閑話休題。以前浦安鼠島にいったときにパレード見学のために何時間も座り込む多くのひとをみて、これだけ我慢強くてどうして戦争負けたのかね？などと不謹慎な軽口を叩いていたのだか、かみさんの答えは我慢強いから負けたんだよとのことだった。あたっているかもしれない。長生きするよ、とは悪口に近い言葉だがこんな話を聞くと確信する。俺長生きするなあ。まあ社会人として家長（笑）としていやでも宿題は今後増えるのだろうが。長生きはしよう。なんてな。（♂）

2010年10月12日
鼠島に来ると鼠声の真似をしたくなる。

浦安鼠国にいくために朝6時前にクルマで家を出る。かみさんたちは電車だ。電車でノーストレス→クルマで寝ながら帰宅、という狙い。マッキーをかけつつパンを齧り、途中のパーキングエリアで珈琲をすする。はたして開場８時にもかかわらず人の佃煮。とりあえず日本は平和らしい。　どこにこんなに人がいたのか。ケータイゲームをいじりながら待つ。結局ほぼ同じ時間で到着。　黄色い熊のハチミツ壺なるアトラクションの予約をとり、ムスメたちは象に乗る。下から撮影するも意外と速い。なんとか撮る。　パレードの場所をとり、早めの昼食。カレーライスと鼠の手の形をしたチキンサンド。　　それにしても晴れ過ぎ。あまりの暑さにTシャツを被る。どこかで赤ん坊が泣いていた。そりゃあ泣きたくもなるよ秋晴れ。　パレードは、　O・B・A・K・E！　というおもいっきり日本語な掛け声とともに踊りの練習をさせられた。手の動きも手首の返しを多用していて和風だ。だんだん変調子になっていくアレンジで大盛り上がり。　予約（といわずファストパスと呼び速い印象を与えるのはなかなかあざとい）の黄色い熊はすでに経験済みだったが、嗅覚まで刺激するのは凄い。　ピノキオのそれとダブった。プレジャーアイランドと色彩感覚はサイケな感じが不気味で面白い。　珈琲カップに乗り、おしまい。なんか人並みにいろいろ乗った。　ハロウィンということでみんなファッションに気合が入っていた。ちなみにムスメは義姉からいただいたウェンディもどきの白いドレスだ。同じアホなら踊らにゃ損損。　風船を帰りに欲しがったが却下。あの鼠風船が部屋にあるといかにも散らかった部屋に見えるのが許せないのだ。まあ実際ちらかっているのだが（小声）。（♂）

2010年10月11日
疾走

スーパーマーケットの店内をキックボードで駆け抜けるガキをみた。本屋でアイスを舐める専門学校生とか、温泉にきて入らずにマックいじってる同僚とか、数々のアホをみてきたがこいつもなかなかのものだ。国内予選ぐらいは通過するだろう←なんの？無理矢理弁護するなら。本来この乗り物は空港職員がつかっていたものだ。つるつるの床には適性がある。だから文句をいわれる筋合いはない・・・というモンペみたいな弁解ができなくもない。やらんけど。こういうのってどこでだれが教えるのか？親か？試しにムスメにきいてみた。「今日お父さんはスーパーでキックボードで走るお兄さんをみました。これはいいことですか？」「・・・悪いこと？」「理由は？」「転んだら危ないから。怪我したり、モノにぶつかったりするから」「そうだね。あと、ほかのひとにぶつかって怪我をさせるかもしれません」概ね正解だった。教えていない4歳児にわかることがなぜわからん。結局ムスメの論理構築を参考にするなら、自分しかみえないのが「子供」らしい。ムスメは転ぶ可能性を自ら知っているがゆえに想像ができて、あのガキは転ばない自信があるから想像できないのだろう。ここに「可能性」を示唆するのは大人の役割だ。じゃあおまえが注意しろといわれそうだが、あまりにびっくりして思考停止に陥ったのだ。許せ。わざわざ禁止と書かないと自粛しない民度なら滅びてしまえ。ローラーシューズ禁止と書いてあるなら連立方程式のように想像できないもんかね。はあ。（♂）

2010年10月10日
駄ん具

　近所のラーメン屋にいったら駄玩具（以下駄ん具と呼ぶ）を貰う。閉口する。またゴミが増える。そんな実感。子供のおもちゃの９割はゴミだ。テレビCMを見るたびに浦安鼠声で毒づいている。　やあみんな！～社からゴミを新発売さ！HAHA!　文句があるなら外食をしなければいいのだが1日１対１でつれまわすとこちらも消耗してイラつくのでプチダメ親になる。自然と昼は外食が多くなる。ムスメは喜ぶ。できればおもちゃのないところで食べたいので店の外でいうことにしている。私「オモチャがないところにするよおとうさんは」ムスメ「なぜ？」私「オモチャのあるところは美味しくないの！その分食べ物にお金かけてほしいの！」　実際そんなことはなくむしろ美味しかったりするのが困りモノなのだが。　そんな駄ん具のセレクトとして先日ムスメはビーズを選んだ。　4歳児がそんな地道な作業をするわけねえよ。と妨害工作をしたが譲らず。フツウに渡すとそこらへんにばらまいて巻きビシ（忍者が逃げるときに路上に撒くアレ）になるのはわかっているので条件をだした。　雨が降ったら出してあげる。晴れた日にこれをあげたら退屈してテキトーにやるでしょ？　と隠しておいた。とりあえずの難関回避。　忘れるかなあと思っていたら幸か不幸か本日雨。　「今日はビーズをやる！」と大張り切り。しかたがないのでだすことにした。　釣り糸のようなヒモに5種類のそれを１本1本通していく。大きさが微妙に違うのはなんだろう。　順番を指定してやらせると1個通すのさえ苦労している。否、苦労というより集中が続かないのだ。年齢的には仕方あるまい。　こちらがアシスタントとして１個１個いれることにする。　緑→青→カエル緑→黄色。　おしゃべりばかりでちっともやらない。当初の予想通りほとんどこちらがやるはめになった。　正直この手の作業は嫌いではない。むしろ好きだ。女に生まれていたら編み物好きの女になっていたかもしれない。好きなアーチストはもちろん中島みゆきだ。敵にまわすと怖いタイプか（違）。　ネックレスぐらい長ければいいなあと思ったが全部いれてもハンパな長さにしかならない。ブレスレットにするようなものでもないだろう。幼児だし。　半分ぐらいにしてきり、仕上げの大きいビーズ部分だけなんとかいれさせる。少しでも参加させないと自分でつくった気にならないだろう。　完成すると大喜び。保育園のカバンにつけるらしい。　まあ喜んでいるからよしとするか。（♂）　

2010年10月09日
宇仁田ゆみ「うさぎドロップ８巻」（祥伝社）

　「うさぎドロップ」新刊GET。親代わりになった男と娘のように育てられた女が一緒にくらすがゆえの微妙な心理を描いているのがいい。さらりとした絵柄でずいぶんとテンションの高い内容を維持していると思う。　この寸止め感覚をブンガクと呼ぶべきだ。　過去に雰囲気が似た作品で「恋風」というのがあった。著者も設定も違うが生き別れた兄妹の恋愛話で、じらすような展開が「文学的」でよかった。が、結局なるようになってしまうエロゲのようなオチだった。がっかりして速攻古本屋に叩き売ってしまった。著者が主題から逃げたな、という気がする。「寝て」しまうオチが一番簡単だろうよこの設定。　この作品にはそうなってほしくない。　「うさぎ～」の台詞によれば思春期になると異性の親から異臭を感じるような仕組みになっているという。もし本当なら近親婚を防ぎ繁殖を確実にするためのシステムのようだが神様はよく考えて人間をつくったものだと感心する。　ただ、そういう生体システムというハードの話以前に、実際長い間粗相を処理したりいっしょに風呂に入ったりしたソフトの問題がある相手にこういう感情を抱くものなのだろうか？　･･･などとツッコミを入れるのは野暮というものだろう。　映画化は松山ケンイチらしい。監督SABUというのも気になる。出来は子役次第のような気がする。ほのぼのストーリーにはしないでいただきたいが、さて？（♂）　

2010年10月08日
「お」と「を」

ムスメに「お」と「を」のちがいを聞かれる。なんでふたつあるの？・・・「モノを～する」でつかうのが「を」だよ。と答えると、「モノ」ってなあに？しまった! なあに攻撃をされると、説明がわかることばにしないと説明無限地獄のドツボにはまるのだ。実は大人でもこの手の人種がいる。大人の場合は少しは考えろよといいたくなるが。とりあえず「モノ」の概念は保留。「を」をなくしても意味がわかれば「を」です。「みかんをたべる？」は「みかん食べる？」でも意味わかるでしょう？厳密にはこの説明を適用すると丁寧な言い方としての「お」がそれにあたるのだがまあいいや。それからクイズ攻撃で例文問題をこなさせる。明日になれば忘れるのだろうが。当座の課題は質問しただけで満足してこちらの答えを聞いていないことが多いことで、よく怒ることになる点だが。質問を怖がらないコにはなってほしい。大人が答えの最後につかう「わかったかな？」という締めには「わかれよ」という強制力が働く危険があるのだが。字を実際につかうときにまた聞いてくれムスメ。いまみたいに遊んでいる間は覚えないだろうから。いまは興味が大事だ。（♂）

2010年10月07日
朝三暮四

　とあるスーツ屋へブツを受け取りにいく。　この店の凄いのはポイント利用によってお得感をあじわうようなシステムになっているというところだ。　ズボンの直し代金が500円強かかるところをケータイ会員になれば無料であるとか、ハガキをもっていくとクーポン券で引いてくれるとか。　雰囲気は携帯電話のシステムに似ている。たしかに引いてくれるけど本当にトクなのか？だったら最初からひいときゃええやん！　というツッコミがしたくなるはずなのだが。不思議とそうはならない。　会社の人によれば、会計する直前にも「いまなら～を買えばお徳ですよ」という売り込みをされるらしい。　「あなただけに勧めているんです」という錯覚をさせるようにいろんな罠をしかけているのだ。購買行動はこういう「優遇」がひきがねになることが多い。　ズボンの内股の加工料だって、本来ならあらかじめやっておいて料金に含ませて売るのが日本式だと思うのだがこの店は違う。わざわざ「やっておけばモチが違いますよ。やりますか？」と勧めることで楽しく？カネを払わせるようになっている。　言葉は悪いがもてる男のやりくちのようだ。黙っていればいいようなことまでうまいタイミングで口に出すことでひとあじ違うような印象を与える。ちょっとの仕事をこなしながらみせかたでデキル男にみせる。　そういうオトコに私はなりたい（おーい）。（♂）

2010年10月06日
せかすのもあれだしそのまんまも心配だ

最近ムスメの食べるスピードが遅い。尋常ではない。牛なみだ。反芻こそしないが。もー、といいたくなるのは牛じゃなくて私だ。遊び食べをする時期に注意しすぎた反動なんだろうか。急激な言語能力の発達により喋るのがうれしくてたまらないせいなのか。日頃「そんな食べ方したら豚になるよ」とダメ出しをすることで潜在意識にブレーキを擦りこんでいるのか。原因はどれかはわからない。はやく食べないとデザート食べちゃうよとか片付けるよとか脅して食わせている。教育上いいことなのかはわからない。管理上の必要悪だ。本当は一時的なものと許すべきなんだろう。夫婦で出した結論としては、結局は必要な過程、大学の単位のようなものなのかもしれないね、ということになっている。無理矢理次の過程にすすんでも身についてなければ元に戻ってしまうのだ。箸がそうだった。人気キャラがついていたせいもあるが（怒）、例の「エジソンのなんとか」をつかわずにきたのになぜかある時期愛用するはめになった。いまはつかわないけれど。納得してはじめて卒業なのかもしれない。そう考えると早期教育がいかに無意味か、という気がしてくる。それとも素直になんでも吸収できる才能というのが世間にはいるのかしらん。よそのコと比較するつもりはないが、まなびかたの癖はひとりひとりある。親としては見守るべきところは見守るべきだろう。（♂）

2010年10月05日
和田竜「のぼうの城」（上・下）（小学館文庫）

日本には守備の文化がない（フィリップ・トルシエ）硫黄島を知ってるかい、と訳してくれないかいダバディ？フットボールについての話限定なのはわかっているのだが。「玉砕」を世界標準では「守備」とはいわないのだろうなあ。戦術は高い評価らしいが。元浦和のホルガー・オジェックがカウンター攻撃の説明を「魚群の構え」という兵法の言葉で説明していた、と聞いたことがあるが。南アＷ杯の日本代表はどう考えるべきなんだろう？いまだに評価はぐらつくが、リアリズムは買うべきだ。負けたら何も残らない。・・・と、「守備」について頭を巡らせつつ。小城500の兵が三成率いる2万の軍勢に挑む。軍略を好む者。武勲にこだわる者。さまざまな武者をさしおいて、百姓にもつかえないと思われている男が総大将になってからはじまる反撃。物語に力を与えているのは敵が愚かではない、という設定だ。強者にして賢者。敵にまわすには恐ろしい相手が人間の心理を見誤り躓く様は痛快だ。知略よりも、誇りと愛嬌。それぞれの持ち場を守り、職務を全うする脇役たちの魅力も見逃せない。淡々とした歴史小説としての文体が作品に秘めた熱を与えている。忍耐と限度。古くは忠臣蔵から王道のテレビ時代劇まで流れる共通のテーマか？日本人を理解する上で重要なひとつの要素とみた。消えた歴史をひもとくような静かな読後感に震えた。野村萬斉主演で映画化？うーん、頭良さそうにみえるけど？（♂）　

2010年10月04日
オーバーホール

　昨日飲んでも早起きしてジョグ。　いつもの時間に走るとなんとなくリセットした気になる。　ただ上半身はもうジャージを着なくてはダメだ。少し寒い。秋だなあ。　洗濯物を干し、ちらかっているのを畳む。　この家族が起きない時間の幸せ加減よ。　パンを焼いて朝食。実家からもらったキャラメルフレーバーの珈琲という狂った商品を試す。フツウの味覚だ。　昨日遊びまくったのでゆっくりしようと、布団周りでだらだらとすごす。　朝のジョグがだいなしな気がするが。まあいいや。　NHKスポーツ大陸でフットサルのスター木暮氏のドキュメンタリーを観る。迫力といい、見せ場の多さといい、競技経験の気軽さといい（私はないが）、メジャーなコンテンツとして成立しそうなモノだが。テレビ業界に駅伝とゴルフと野球以外のスポーツ中継の言葉はないのかしらん？　昼になったので野菜スープをつくる。　午後、ユ●クロへ。ジャケットとシャツをGET.わーい。　ジャガイモとヨーグルトを買い、カレーをつくり夕食。　なにもしていなくても、家族が揃っているというだけでなにか充実感。そんな日。（♂）

2010年10月03日
横浜で子連れ麦酒。

かみさんとムスメをつれて横浜赤レンガ倉庫へ。オクトーバーフェストに参戦するためだ。ひさびさである。午前中の体操教室の前から予告すると大騒ぎになって犬ぞりレースの犬みたいになるのはわかっているので「今日はイベントだよ。でも詳しくは教室のあとでね」といっておく。「つづきはWEBで」みたいなじらしっぷりだが。盛り上がりすぎて燃え尽きても困る。という話を母に電話ですると、「お父さんはもっと徹底しててね、着くまでいわなかったんだよ」そこまでやったら意地悪というやつでねえのかい父よ。会場に向かう車内でお絵かきをさせて時間をつぶすかみさんぐっじょぶ。到着するとちょうどこちらから誘った夏目京氏も小学生のお嬢さん2人を連れて到着。大人のみ200円を払って場内へ。手首に献血のときに巻かれる血液型認識テープを貼られる。入退場の認識のためらしい。あたり一面人の群れと、ドイツのバンドの演奏。快晴。スペースを無理やりみつけてわりこませてもらう。ありがとうございますおじさん。指定席指定時間にするよりもルーズな感じはいかにもビール祭りっぽくてよい。　でも立ちテーブル増やせばいいのに。トレイももうすこしテーブルに馴染んだ適切なデザインがあるはずだが・・・と文句はこれくらいにして。子供たちがおたがいシャイな感じが可愛くてよろしい。お絵かきを通じておたがい接近距離をつめていく。このヘンのリズム感と体温が年齢は違えど似ているような（笑）。すこしずつ馴染んでいくのは微笑ましかった。よよちゃんたちがお姉さんづきあいしてくれてよかったねムスメよ。ちなみに酔っ払いだらけの会場にひいたらしく冒頭に警告折り紙をいただく（笑）。大人たちは同世代トークやら仕事話やら。WEB上でほとんど前提の情報が伝わっているのがラクだ。こういうのって今風のつきあいなんだろうなあ。肩の力が抜けた雰囲気は麦酒の魔法か。4時間弱遊んで解散。時間を忘れて、とはこういうことだろう。ありがとう夏目京氏とお嬢さんたち。（♂）

2010年10月02日
朝井リョウ「桐島、部活やめるってよ」（集英社）

夏目京氏から借りた本。とある同級生が部活動をやめる。ある高校の小さな事件から拡がる波紋を描く群像劇。それぞれのざわつく感情がリアルな時間感覚で拾われていく。言葉遣いこそ現代的だが（10年後は恥ずかしいかもしれない）、すきまなく緻密に変化を描いていく文章は純文学の気配が。たちまち引き込まれた。早過ぎず遅すぎないリズムがいい。いやらしい間を狙わないのもいい。この手の題材では偽初期ばななとか劣化江国みたいな文章をよくみるのだが。溢れるエネルギーと他人にみせたくない孤独感が同居していた、あの時間。演劇を評するときにつかう言葉でいうなら「ちゃんと場が動いている」。なにもおきていないようでおきている。舞台を若い世界に置くと作家が風俗を追うことに酔うことが多いが、著者の年齢のなせる技なのか（現役大学生！）そういう力みがない。階層にわけられた10代のもがきという題材は今後も古びないだろう。20年前だってダサいのやらカッコイイのやらでわけられていた。きっとこれからもそうだ。私はどっちだったかって？聞くな。肥大化する自意識。夢中になれる時間の輝き。十分に過ぎ去って振り返らないと気づかない価値。醒めず、酔わずに描かれているのがすばらしい。語りすぎず、黙りすぎでもない。この心理描写でサラリーマンって描けるのだろうか？と考えると10代って雑音だらけのようで実はいい音楽しかない時間帯だったのかな、などと思う。映像化するなら中原俊「櫻の園」みたいな映像でよろしく。そういえば漫画の「櫻の園」も高校が舞台だった。　いい作品にはいい空気といい風が吹いているのがみえる。ちっとも戻りたくないけど、ときどき思い出す。ふるさとみたいなものか？なんてな。（♂）　【中古】文庫コミック櫻の園(文庫版) / 吉田秋生

2010年10月01日

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