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ムスメの習い事の帰り、駅前交差点でうずくまるひとに遭遇。30代の男。近くにテニスラケットの入ったスポーツバッグ。うつぶせに横たわっている。ホームレスか?と思うが雰囲気が変だ。だいいちテニスはしないだろう、たぶん。動きが鈍い。近くのおばさんが話しかけている。「大丈夫?警察呼ぶ?救急車?」「け、けいさつ・・・」電話しろというので携帯を取り出す。慌てるとなかなかとりだせないものだ。どちらか迷ったが人命優先で救急車を呼ぶことにした。119と押すと画面に緊急電話という表示。知らなかったこんな機能。こちらの名前と現在地を告げる。いま考えると店にとびこんで正確な住所を伝えるべきだった。携帯の119はどこにつながるのかしらん? と思って調べたら総務省の通達にヒットした。なるほど。聞こえますか?と何回も話しかけるが反応がうすい。通り掛かりの若者も声をかけている。「電話はしましたか?」「なにかやることは?」などと聞かれるので軽く対応。おばさんはかばんから上着を取り出しかけている。体温確保はたしかに重要だ。いまの時期とくにそうだろう。無理な動かしかたを誰もしないのは賢明だ。だれもがなんらかの知識があるようだ。ぽつりぽつりとなにか話すようだがなにも情報がでない。しばらくして登録されていないPHSから着信。救急車だ。再び現在地と状況を告げる。10分ほどで到着。横断歩道にでてこちらだと全身でアピール。たかだか10分でも待つことのなんと長いことよ(詠嘆)。救急隊員に電話した人間だと伝えなにもわからないことを言って離脱。やれやれ。 2時間ほどして警察から連絡。事情聴取というやつだ。「ビール瓶」「酒臭い」「19歳」など不穏な言葉がでるが自分が通り掛かりの人間で、前後になにがあったかはなにも知らないことと、倒れていた場所、名前と住所を伝えておしまい。落ち着いてたつもりだがいろいろ反省点はある。正確に、必要な情報。5W1H。とくに場所の伝え方は日頃から練習すべきだ。一瞬悩んでも数秒。時間の勝負とはいえ手段を検討する態勢をつくっていい。常在戦場。好きな言葉だがあんまり落ち着いた対応はかえってあやしまれるかしらん?「次回」があったら困るけど、次回に備えたい。ベストの対応を考え中。むずかしー。 正直おばさんが自分で電話かければいいのになあと思っていたが、かみさんいわく救命救急の基本は多くのひとを巻き込むことだそうだ。なるほど納得。 それにしてもだれもが助けようとして動いていたのには感動した。都会?も捨てたもんじゃないのう。(♂)