公開放送
とある公開放送の収録を観に行く。 おひとり様かぎりということでかみさんにサプライズプレゼントとやらをどや顔でやろうとしたらあっさり「その日仕事だよ」といわれ途方に暮れる(脳内BGM:アンチェインドメロディ) 入場ハガキを無駄にするのもあれなので行ってみることにした。男のサプライズプレゼントはうまくいかない、なんてよく家庭板まとめとかにため息交じりで載っているけれどまったくそのとおりだよママン。といいつつちょっとわくわくしている自分がいたり。 公開放送なるものを観たのははるかむかし高校生のころのNHKFMの旧姓奥居香の番組だけだ。番組でなにやって何をしゃべっていたかなんてすっかりわすれているけど奥居香は若く、小さく、そしてバンド姉ちゃんというかロッカーらしい殺気みたいなオーラを放っていたなーなどと思い出したり。 仕事を午前で終わらせ、会場にむかうと開場1時間前にはかなりの行列。飲み物は中で買えない、というのを繰り返し宣伝していたのはコロナ時代の風景として覚えておこう。全体に年齢はわりと高めか。往年の、JPOPという言葉が生まれる以前(当時は邦楽といったんじゃ)のアーチストばかり出るラインナップのせいと思われ。でも全員最前線で生き残っている一流ばっかりなのはさすが国営放送。 ライブをやるところとトークをやるところの2か所に分かれ、舞台転換の間にトークの収録をする。20人ぐらいのスタッフが一糸乱れぬ動きで舞台を切り替え、つなぎの台詞をいうところで収録をとめる、という動きが面白かった。かといってその間来たお客さんを退屈させない平野ノラさんとDJkooさんの軽快なトークが場を冷えさせない。 その服どこで買ったんですか?とか子育てトークとかおそらく収録には載らないところがライブのよさである。 十分活舌がいいうえにトチることのないふたりではあったけれど、出演者紹介の場面は慎重に撮っている(リテイクが何回かあった)のがよくわかった。よく紅白の女優司会を年末恒例のネタとしてわらうことが多いけど、実は結構難しいのがよくわかった。なんなら自分でやってみるといい。聞こえるようにかつやわらかくというのは結構大変なのだろう。 今日のお客さんはやさしいですねー、なんてコーさんがいっていたけれど、制作側の熱意と気遣いの賜物だろう。そして実際いい空気ができていた。あれなら演奏しやすいだろう。 ダパンプ、エポ、CCB、島谷ひとみ、タケカワユキヒデ、荻野目洋子、と出演陣もある時代をつなぐような感じで心地よく聴いて帰った。正直いうとだれにもとくに思い入れはない(ごめんねハガキ落選したひとたち)が、自分の時代を彩ったひとたちとしてリスペクトしかない。 実際の番組をみたら自分とは別の日の収録とつないでひとつの番組にしていて中身の濃いいものになっていた。テレビってすごい・・・という月並みな感想ですみません。(♂)