C-C-B&VoThM&三喜屋・野村モーター's BAND「Live 2022」 20220713
C-C-B&VoThM&三喜屋・野村モーター's BAND「Live 2022」2022/07/13(水)新宿BLAZE 17:30/18:00 配信あり出演 笠浩二 米川英之 丸山正剛 木村健治 野村義男 五十嵐公太 仮谷克之 寺沢功一 森藤晶司→出演者お写真(公式) 配信サイトhttps://eplus.jp/sf/detail/3293840002配信期間は7月19日まで。購入者は期限まで何度でも見られます。 今年も恒例の7/13 のBLAZE。2日前のリハのお写真に笠さんの姿がなく、米川さんのFacebookでは明日もリハです、とのことだったので、明日にはいらっしゃるのかしらと思いつつもちょっと不安な気持ちにはなっていた。しかし、前日には主要なメンバーの方のSNSはどなたのも更新されなかったので、気になっていた。当日、開場時刻の30分前に笠さんのアカウントから「本日は一部の出演ですができる限り一生懸命やらせていただきます」との発信があり、出演について予定に変更があったことを知る。米川さんのFacebookでは笠さんは「後半の一部の出演」となっていて、昨年や一昨年のように、オープニングからの出演はないのだろうということが予想された。 8回目となる英樹さんの命日にちなんだこの日のライブは、今年も昨年、一昨年と同じく「C-C-B&VoThM&三喜屋・野村モーター's BAND」の名義で行われた。オープニングの2曲は、AJの「ようこそ」「冒険のスズメ」で、英樹さんベースとボーカルの映像と共に、ドラムは五十嵐さん、キーボードは森藤さん、ギタリストは3人総出演で冒頭からいい感じの盛り上がり。声出しNGだが今年も光りモノが配布されてカラフルなピカピカがリズムに合わせて揺れる客席。 VoThMコーナーは、現在「二人VoThM」として定期的にライブを行っている丸山正剛さんと木村健治さんのお二人と、ベースの仮谷克之さんとで演奏された。すっかりおなじみとなった丸山さんのボーカル。今年はこのコーナーの中で丸山さんが参加していたWYの曲を、丸山さんはエレキギター、米川さんはアコギで、英樹さんのボーカルと共に演奏した。ああ、この曲も、このような機会がなければ演奏されなくなってしまう、今日きけて良かったな、と、そのとき思った。冒頭のAJもそう。英樹さん田口さん米川さんでC-C-Bの曲を中心に演奏するユニットだが、こうして演奏される機会があることに感謝した。 続いての「三喜屋・野村モーター's BAND」コーナーでは、野村義男さんによる英樹さんへの愛のあふれた語りが客席をドッカンドッカン沸かせる。音楽にのせて、ギターを弾きながらの語りはさすが。義男さんがする英樹さんのマネ、うますぎますから!今日話されたエピソードは聞いた人の心に残り、思い出すたびにフフッと笑ってしまう、そんなほのぼの話だった。「ちょっと2人のテクニカルな所見せてよ」と義男さんに言われて丸山さん米川さんも加わってトリプルギターで演奏された「Sunset Blues」はスーパーギタリスト3人で豪華! 木村さん、森藤さん、米川さんが登場し、そして、米川さんが「今日は僕、高いパートを歌わなければいけなくて」と言ってはじまったC-C-Bコーナーには笠さんの姿がなかった。え、C-C-Bの人、1人しかいないけど?!後半の一部、ならば、このコーナーの後半で出てくるということ?とちょっと混乱する私。 1曲目の「東京…ナイトフェイス」は英樹さんボーカル映像で。 「風のラリー」は、英樹さんパートも米川さんが歌うバージョンで。米川さんのご自分のライブでも演奏していて35周年のDVDにも入っている。 「不自然な君が好き」では、丸山さんがギターを持って登場し、弾きながら歌う。丸山さんは笠さんといっしょにC-C-B曲を演奏することも多く、かなり演奏してきているので「不自然」の低音ボーカルは相当歌いこんでいていつもいい感じなのだ。「不自然」の笠さんパートは米川さんが歌った。 「Lucky Chanceをもう一度」は、野村義男さんが「英樹の声高いんだよなー」と言いながら英樹さんパートを歌い、「あいつはノーノノー」の低音は、「不自然」と同様に歌いこんで慣れている丸山さんが、そしてサビの笠さんの高音パートは米川さんが歌った。ギターを持たずに歌う「ボーカル」の丸山さんと義男さんって、めちゃめちゃレアだわ! 手練れのミュージシャンの皆様によって、C-C-B曲が演奏されていく。 ドラマーが五十嵐さんに交代して、ベースの音ではじまったその曲をきいたときに、えっえっ、まだ笠さん出てきていないけど?!とさらに私を混乱に陥れたのは「Velvet Touch」だった。どう考えても、笠さんと米川さんで歌うことを想定して選曲されたであろうこの曲。笠さんパートは仮谷さんが歌ってくれた。 五十嵐さんのたたく楽しげなリズムのドラムのイントロと英樹さんのあおりで始まった「原色したいね」は、映像の英樹さんと米川さんとで歌い、笠さんパートを森藤さんが歌った。そして「原色」のアウトロとともに、スタッフの押す車いすに乗った笠さんが静かにステージの真ん中に登場した。 拍手で迎えられ、そのまま「2 Much,I Love U」が始まる。両手にはドラムスティック。ヘッドセットのマイクで笠さんが歌った。ギターを弾きながら笠さんに寄り添う米川さん。演奏終わりに「ありがとう、急遽このようなかたちで」と小さな声で話す笠さん。 米川さんの「みんな出てきちゃったので、このままアンコールに突入します!」で、そこから出演者全員で3曲。 「冒険のススメ」ボーカルは笠さん→丸山さん→米川さん「Romanticが止まらない」間奏がキーボードで弾かれるバージョン 笠さんボーカル「Let’s Go Climax」英樹さんベースとボーカル映像と 途中から「私たちはいまいったい何をみているのだろう」という気持ちになったことは否めない。しかし、演者の創意工夫とレアな場面の連続にはこれまでにない熱を感じたし、それに応える客席の一体感はすごかった。 そもそもC-C-Bが1989年に解散した後その実体はなかったわけで。元C-C-BのメンバーのユニットのAJのドラムサポートに岡本郭男さんやファンキー末吉さんが入っていたり、WYには丸山さんがギターで入っていたりと、いろいろなミュージシャンの方とのつながりがあって今日のこの日がある。義男さんは「英樹とはいろんなバンドをやった」と言っていて「三喜屋・野村モーター's BAND」はその中の一つでしかなかったりする。そしてこれだけの名うてのミュージシャンがそろっているのであるから、バンドを超えたセッションも大いに「アリ」だし、むしろ、しなかったらもったいないぐらいのメンバーだから、今回それがどのバンドのコーナーにもあったことが嬉しかったし、とても良い美味しい場面だった。その延長線上に、この日のC-C-Bコーナーがあったと考えれば合点がいくのですよ。英樹さんを思い集うこの日に、今年もオリジナルへの理解とリスペクトをもってC-C-B曲が演奏されたことに感謝している。初出 20220714