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カテゴリ:もんちほし
朔の夜 繊月 眉月… そろりそろり 足音ころして。 呼吸させるように、 循環させるように、 永遠に生い茂る森を 永遠に刈り続ける約束をしたと言っていた。 あなたが両手に咲かせる 美しくて細やかな花はとても良い香り。 ふいに 頬に触れてしまった。 私の手は わたしを失ってしまった… そのことに気付かないふりをして、 あなたの両腕に咲く桂花をひとかけら味わった。 弓張月 十三夜月 待宵月… 月が一番大きく目を見開いた夜には、 私は森に咲く小さな花を残らず摘み取って 食べ尽してしまっていた。 永遠に、花々を失った森の枝葉を刈る あなたを想う。 小さな桂花の むせかえるような強い香りを思い出して。 桂男:仙術を学んだ罪で、月宮殿で1500mの桂の木を刈っている。 桂の枝が刈り込まれると月が欠け、枝が茂ると月が満ちる。 桂の木:中国では金木犀・銀木犀のことを指す。 朔望月:月の満ち欠けの1周期。満月〜次の満月までの期間(約15日) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
January 11, 2014 10:44:59 AM
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