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2019.07.14
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カテゴリ:映画
​​​​​​『アベンジャーズ:エンドゲーム』が世界中に大旋風を巻き起こしてから、2か月以上が経過しました。
前作『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』を遥かに超える​歴史上最高のオープニング興収(米国だけで3.6億ドル, 世界で12.2億ドル)を記録。​公開前のアナリストたちの予想を遥かに飛び越え、わずか公開2週目であの『タイタニック』を超えて世界興行収入歴代2位に躍り出た本作は、今や歴代1位の『アバター』にもじりじりと差を詰めています。(ちなみに、米国興行収入では『アバター』をとうの昔に超えています)

『アバター』が27.88憶ドルに対し、
『アベンジャーズ:エンドゲーム』は現時点で27.74億ドル!
​差は僅か14百万ドル​​となっています。
(2019/7/14時点 Box Office Mojo調べ)



このままの勢いで歴代1位になってほしいものですが…、この14百万ドルの差は、ここに来て高い壁になってきています。理由は様々ありますが、最大の要因は、『アバター』上映時とは違い、エンドゲーム公開時期に競合となるブロックバスター映画が乱立したことでしょう。

『名探偵ピカチュウ』『ジョン・ウィック:パラベラム』『アラジン』『ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ』『X-MEN:ダーク・フェニックス』『ザ・シークレット・ライフ・オブ・ペット2』『メン・イン・ブラック:インターナショナル』『トイ・ストーリー4』… エンドゲーム公開後2か月間は、まさにレッドオーシャン状態。競合の少ないクリスマス時期に伸び伸びと長期上映された『アバター』とは違い、環境が悪すぎです。同時期の公開作品が多いと、公開劇場数やスクリーン数が新作の枠のために強制的に減らされ、どんなに魅力的な作品でも、集客力が否が応でも下がりますからね。
アナリストの中には、エンドゲームが『アバター』と同様の条件で公開された場合は、簡単に歴代1位になれたと分析する方も多いです。

他にも、『アバター』公開時の2009年よりも娯楽が多様化し、映画館の訴求力が落ちたこと、SNSが普及しネタバレ拡散力が凶悪的にUPしたことなど、業界の構造的要因がエンドゲームの歴代1位への障害になっています。(一方で、中国市場の伸長などエンドゲームに利した構造的要因もありますが、それを含めても、2009年時点より映画市場がシュリンクしたことは否めないと思います)

特典映像を追加したVerの再上映や、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』による相乗効果などもあり、まだエンドゲームは米国での上映を終了していません。しかし、直近の1日の米国興行収入は50万ドルを既に切っており、前述の通り、残り14百万ドルがかなりのハードルになっています。(米国以外の国際市場では、そのほとんどが既に上映終了してしまっています。インドでは再上映がスタートしたようですが)
その米国でも、7月末にはエンドゲームのデジタル・リリースが決定しているので、タイムリミットはもうすぐでしょう。


私としては『アベンジャーズ:エンドゲーム』に是非とも歴代1位になってほしいですが、このままだと難しそうですね。
​元々『アバター』に迫ることなど夢物語だったので、その一歩手前にまで来ていること自体、誰も予想しえなかった規格外の出来事――「映画界の偉業」と言えます。(公開前は、『タイタニック』を超えることすら疑問視されていたほどです。私自身、「『スターウォーズ:フォースの覚醒』を超えてベスト3に入ってくれればいいや」なんて思ってました。)
しかし、いざ現実味を帯びてくると、人間欲が出てくるもので…。笑

スーパーヒーロー映画が、世界一となれるのか。高い壁と言いつつも、その差は1日1日着実に埋まってきています。レッドオーシャン状態であっても、かなり健闘していると思います。
アナリストの中には、「ディズニーは既に『アバター』の映画化権を買収しており、シリーズ化の構想もあるので、アバターシリーズのマーケティング上、歴代1位という称号をエンドゲームに取られたくない(から、わざと最後のプッシュをしていない)」と予想する方もいます。しかも、もうすぐ実写版『ライオン・キング』という特大競合作品も公開されます。逆風だらけの厳しい状況ではありますが、果たして…!
最後まで動向を注視していきたいと思います!





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Last updated  2019.07.14 19:43:01
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