モノスキー日記

　１月１０日（土）　恕

　早朝から｢論語｣の読書会を開催している、元・毎日放送記者の下村澄さん。好きな一語は、相手の心情や立場を察する心を意味する｢恕｣です。

　経済記者だった二十代の頃、陽明学者として名高い安岡正篤氏の講演を聴く機会を得ました。経済情報に囲まれていた下村さんにとって、論語や人の生き方に関する内容はとても衝撃的かつ新鮮でした。

　不安な要素に事欠かない昨今を反映してか、論語読書会は早朝開催にもかかわらず百人前後が集まります。また、｢仁｣｢徳｣｢礼｣など生き方の原則を説く論語の子供塾も開いています。

　世の中をよくしていくために、実利だけを求めるのではなく、よりよく生きる道を求める人が少なくないという表われでしょう。

　下村さんは｢人の基本は知ではなく恕である｣と言います。仕事の上でも日常生活においても、苦難や困難は多々あります。それを支え合い、乗り越えていくために、人間らしい愛情に満ちた生き方を心がけたいものです。

　今日の心がけ●温もりと愛情を持って支え合いましょう

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