入院中に読み始めて、昨日読み終わりました。
物語は親子、特に息子と母親の関係、愛情、生と死、普遍的なテーマを難しい言葉を使わず、読みやすい語り口で綴られています。ある意味、シンプルだからこそ響いてくる、そんな感じです。
読みやすいので、すらすら読んでしまいましたが、今の私には少し重いテーマだったかもしれません。まぁ、死ぬことは無いとはわかっていても、病気で入院して手術して、自分の生命について嫌でも考えさせられる時に、人の死をテーマにした本を読んでしまったから。本来なら、先に旅立つであろう親への思いに胸が熱くなるお話しだったはずなのに、もちろん私も両親の事を思い涙が出たりもしましたが、それよりも自分の受けた生命、自分自身の人生を物語と重ね合わせてしまいました。
32歳で、病気して、手術して体力に自信がなくなって。私は今後、子供を持つことができるのだろうか。この命を後世に繋いでいくことができないとしたら、私の生まれてきた意味って?もし子供を持てたとして、私はママンキーのように絶対的な愛情を持って子供を育てることができるのだろうか???今の自分があまりに中途半端な気がして、情けなくなってしまいました。
そして、月並だけど、できる限りの親孝行しておかなければ…と思いました。