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テーマ:長期旅行日記(142)
カテゴリ:東アフリカ編
2000年2月14日
朝になっても相変わらず断水状態でうかつに歯も磨けなかったが、キスムの町そのものは治安も気候もよくぐっすりと眠れた。 さてここからウガンダへは国境の町ブシアまでマタツ(乗り合いハイエース)に揺られる。 相変わらず20人乗りのハイエースに揺られること3時間でウガンダとの国境である。 ウガンダは現在内戦がさかんな国ではあるが国境にはそんな緊迫感も漂うことはなく、うっかりしていると密入国してしまいそうなそんな国境であった。 やたらと無愛想なおっさんがケニア出国のスタンプを押してくれた。 歩いてウガンダ側のイミグレーションもあっけなく、30ドルのビザ代を払うと、やはり無愛想なおっさんがパスポートにスタンプを押して投げ返した。 アジアなどだと陸路の国境の役人は相当にワルで、いつも一悶着あるだけにあっけない。 イミグレを抜けたら銀行にて両替を行いだいたい100シリングで8円という相場予想をたてる。 なんだかいかほどの価値があるのかちっともわからない現金を手にしたところで、町にでるのはいつものこと。 町に出るためにはまずは足の確保と、バスステーションを探すが見あたらない。 わからない時はタクシーに頼るに限る。 ここではタクシーといっても車ではない。 最末端の公共交通機関は「自転車タクシー」なのである。 自転車タクシーとは文字通り、自転車の荷台に客を乗せて運ぶという何ともシンプルな乗り物である。初乗り運賃が1000シリングだから80円くらいか。 自転車の荷台にまたがってバスステーションまで!というとあんちゃんはいきおいよく自転車のペダルをこぎだした。 そして探してみればすぐのバスステーションにたどり着く。 そこからナイル川の源流の町ジンジャ行きのバスに揺られ2時間半。 気がつけば夕方は4時半で1日がかりの移動であった。 ジンジャは欧米人の旅行者に人気の町である。 もともとウガンダはアフリカの真珠とも呼ばれ、風光明媚な風景と過ごしやすい気候がうりの国だ。 しかしこうして歩いてみるとジンジャの町からはナイル川のビクトリア湖も見えずにただの田舎町だけどね。 とりあえず町をぐるぐる回って適当なホテルに泊まり、適当なレストランに入って適当な夕食を頼む。 気がつけばウガンダの夜は更けて、今日も生ぬるいビールを飲みつつ夜は更けてゆく。 そういや今日は2月14日で日本ではバレンタインだなんだと浮かれている時分であろうが、こんな日本人が聞いたこともないような国の聞いたことのない様な町でひっそりと聞いたこともないようなビールを飲んでいる自分に少しばかりの優越感と劣等感の入り混じるそんな夜であった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.10.06 23:03:11
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