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今夜も空の下~世界放浪浪漫譚~

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えの1970

えの1970

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2007.10.06
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カテゴリ:中近東編
2000年2月22日

治安はよいが刺激も少なく、従って退屈なカイロを離れて、今日はシナイ半島に移動することにした。
シナイ山に登るにはまずは麓の聖カトリーヌという町に行かねばならない。
朝10::00発にバスターミナルに行き、難解なアラビア文字に悩みつつ、無事に聖カトリーヌ行きのバスに乗り込んだ。
しばらく町を走れば後はひたすら砂漠である。

とにかく砂漠を走る。
退屈でしょうがない。
退屈して外を見てもやはり砂漠である。
やがてスエズ運河が近くなると検問がものものしくなった。
スエズ運河って橋みたいなもので上をわたるのかと思ったら、実はトンネルで下をくぐるのであった。
さすがに交通の要衝だけあって警備も厳重だ。
シナイ半島がエジプトに返還されるのだというニュースを中学1年の時に聞いた記憶があるが、まさかそのときは自分がスエズをこの目で観る日がこようとは思いもしなかったが。

運河をくぐったら、右は蒼い海。左手には砂漠。
退屈な時間は続く間にも、陽も徐々に傾いてくる。

やがて海から離れて内陸部に入ると砂漠しかなくなった。
そのころには陽も大きく傾いて夕陽に照らされた砂漠は濃淡のあざやかな茜色にその姿を変え、時間とともに変化してゆく姿が息をのむほどに美しい。

しかし退屈な砂漠が美しく染まるのは朝晩のわずかな時間だけ。
地平線に陽が沈んだ後はただの闇になった。

聖カトリーヌはそんな暗い砂漠の中のオオアシス都市だ。
到着は19:30で所用ざっと9時間。
この時間ではさすがに真っ暗でふきぬける風が冷たい。
まずはとにかく宿探し。ここは観光地なので安宿はないということだ。
多くの旅行者は修道院に泊まるが1泊31米ドルも払うのはいやだった。
何となれば野宿も考えたがおもいのほかの寒さにそんな気もなくなりタクシーの運ちゃんに安宿を紹介してもらった。
石造りのドミトリーで1泊15ポンド(450円)。カイロに比べると高めだが仕方ない。
夕食に鶏肉とスープのエジプシャン定食を食べて明日のシナイ山登山に備えて早めに眠った。
酒絶ち何日目か?

さあ明日はどんな山?










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Last updated  2007.10.06 22:59:16
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