Hale Mahina

　結婚した後か、睡眠薬の大量服用した事がある。今考えれば　いのちあって語れる事、
本当に馬鹿な事をしたものだと思う。旦那の前カノが二軒先に家を購入してしまい
私との出会いで終わった仲が延々と私をおいても続いていたある日。違いといえば
寝る相手が変わった事だけじゃないの？（それ以外の時間彼女とビーチでしゃべってる事
の方が多い）と思った私は　旦那が医者から最悪腰痛で眠れないときにと処方されていた
ものを大量に服用した。子供が誰かの気を引く作戦に似ている。
急なのどの渇きで水が欲しいのに部屋のドアがわからない。電気のスイッチを探そうと
してもクローゼットのドアにぶつかるばかりで　それをたどるとスイッチもドアのノブも
あるのにその時ばかりは何時間かかっても無理だった気がする。
腰がピリピリして立っていられず、ドアも見つからずそのまま床にごろん。
かなりの音を立てているはずなのに旦那は何の反応も示さず。
車酔いのようになりベットまで張って行って横になる。夕方過ぎに目を覚ました私。
それまで誰も私を叩き起こしもしなかった。
ふらふらする私に風呂にお湯を張りながら　『こんな事をすると君を精神病院に連れて
行かなくては行けなくなるよ』と旦那にいわれた。
それでも　前カノとはずーっと親しくしてたから　そのうち私の方から考え方を変える事に
して気にしなくなって行った。あれから４年ぐらいなる。最近になりふと思い出したら
泣けて来た。
それはとても痛い経験だったけどいのちがまだあるからもういいんだよと言い聞かせた。
今朝とても大きなバラクーダを見た。イルカにメッセージを送っていたら　そこに
バラクーダがいた。
ただじーっとしているのにそれを見たらまた泣けて来た。生きている方がいいんだよと
言った。たくさんのたくさんのいのちに囲まれている。一人ではないんだよと言った。
水面に顔を出すと雨が降り　ビーチに戻ると虹が出た。虹は山から私が潜ったあたりへと
続いていた。
なんてきれいな朝なんだろう。いのちある事に、生きている事に感謝した。