| 【バンテージ・ポイント(2008) 】2008年3月8日(土)公開 | 監督 : ピート・トラヴィス | 出演 : デニス・クエイド /マシュー・フォックス/フォレスト・ウィッテカー 他 | 期待度 : ★★★ → 観賞後の評価 ★★★★ | 脚本 : バリー・L・レヴィ | 「バンテージ・ポイント / VANTAGE POINT (2008) 」 大統領の狙撃の瞬間を目撃した8人の視点から描かれた作品
監督は、。 主役は、 2002年・第60回ゴールデン・グローブ賞において「エデンより彼方に (2002)」で助演男優賞にノミネートされたデニス・クエイド。 「フライト・オブ・フェニックス (2004) 」のとき、私は、暗いとか、華がないとか、さんざん文句言っちゃったことを記憶していますが(笑)、ハリソン・フォードばりに結構渋さを増して良いおじさんになりましたね~ 共演は「ラストキング・オブ・スコットランド (2006)」で2006年・第79回アカデミー賞で主演男優賞を受賞したフォレスト・ウィッテカー。 また、CNNの女性ディレクター役に「エイリアン (1979~)シリーズ」のシガニー・ウィーバー。 1988年・第46回ゴールデン・グローブ賞において「愛は霧のかなたに (1988)」でドラマ部門主演女優賞と「ワーキング・ガール(1988)」では助演女優賞をダブル受賞しています。
Story : スペイン・サマランカでの演説中にアシュトン米大統領が何者かに狙撃され、さらに演壇が爆破されるテロが起こった。シークレットサービスのバーンズはTV中継車に乗り込み、撮影された映像をチェック。そこに怪しい何かを見つけた。同時刻、サマランカ市警のエンリケは事件の容疑者として拘束されそうになり、サマランカ市街へと逃亡を謀る。アメリカ人旅行者のハワードは、ビデオカメラを片手にそんなエンリケを追いかけ…。
「2008年3月8日公開 」 ー より ー
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いやぁ~~~!!面白かったです☆ 久々に★4個つけちゃいましたぁ・・・・ 黒澤明監督が第12回ヴェネチア国際映画祭でグランプリを受賞した出世作から名前がとられた、いわゆる「羅生門」スタイルと呼ばれる表現方法で撮られた、大統領が狙撃されるまでの23分間を巻き戻す形で次々とシーンが逆行していきます。 スペイン・サマランカでのテロ撲滅サミットに出席するアシュトンアメリカ大統領が狙撃されるという、ある一つの事実を巡る、ふたつの現場の護衛のシチュエーション、犯人のシチュエーション、報道のシチュエーション、ビデオカメラを持って撮影していたアメリカ人旅行者のシチュエーションなど、8通りの視点で次々に巻き戻されて映し出されます。 ひとつの出来事に対する視点を変えて見ることで事実とは違った誤解や見えなかった事実が浮かび上がってきます。 一つ一つの巻き戻しの事実を一つ一つ検証していくことで、見る側は次第にたったひとつの真実にたどりつくことになります。 予告映像では、「誰が嘘をついているのか?」みたいなことを言っているので、もっと違ったストーリーを想像していました・・・・ つまり、8人が証言して誰かが嘘を証言することにより捜査を撹乱する?みたいなストーリー展開なのかなっと想像しちゃってたのですが、まったく別物でした(笑) いやぁ、想像以上に面白かったです。 犯人像は以外に早い段階で明かされていきます。 そして、以前のアシュトンアメリカ大統領狙撃を身をもって阻止し銃弾を受け大怪我をし、同僚の配慮でまた大統領護衛の任務に復帰したデニス・クエイド演じるバーンズが、CNNの報道カーの中で映像を検証しているときに、ある重大な事実を発見するのですが、観客にはまだ明かされません。 その護衛と犯人の視点の間で、フォレスト・ウィッテカー演じるアメリカの旅行者ハワードがビデオカメラを持っていて、そのすべての事実がそのカメラの中に写っていくことになります。 そして、そのエピソードの中で、母子ずれの女の子がハワードにぶつかってアイスクリームをこぼしてしまいますが、その出会いが縁で、テロで逃げ惑う最中母とはぐれてしまった女の子アナを助けるシーンがハードボイルドなアクションシーンの中に効果的に関わっていて、ラストの「ボーン・アイデンティティー」を彷彿とさせる車での階段を下るシーンとか、まるでダイ・ハードのジョン・マクレーンかい君は!みたいな不死身なバーンズと犯人とのカーアクションも迫力があって、ドリンクを取って飲んでいる暇もないという感じで、あっという間に終わってしまいました。 90分ということで確かに短いのですが、体感時間はもっと短く感じました~ 脚本が素晴らしいので、一つ一つの視点でのシーンがきれいにつじつまが合ってきて最後に女の子が道路に飛び出していたクラッシュシーンで、どっか~ん!!(←これは映像の音ではなく私の精神状態の擬音です(自爆・・・))という感じでラストの終結に向かいます。 ただ、アメリカ人のハワードがなぜたった一人でスペインに旅行に来ていて、事件が起きてから、命の危険を顧みずに、あそこまで警察に協力しようと巨体を揺らして走りに走り回るのか、その必然性が感じられませんでした・・・。偶然証拠となりそうな映像を撮っていたというだけでは、ちょっとそこだけ違和感を感じます。 せっかくこんな面白い脚本ができているのですから、フォレスト・ウィッテカー演じるハワードがひとりでスペインまで来たいきさつとか、警察に協力するべく理由づけみたいなエピソードや、犯人組織がテロを起こすまでの軌跡のようなシーンを、あと30分くらいシーンを足したほうがより厚みのあるストーリーになったかなと思います。
バンテージ・ポイント
~ おしまい ~
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