| 【ハンティング・パーティ】2008年5月10日(土)公開 | 監督 : リチャード・シェパード | 出演 : リチャード・ギア /テレンス・ハワード/ダイアン・クルーガー 他 | 観たい度 : ★★ → 観賞後の評価 ★★★ | |
「 ハンティング・パーティ / THE HUNTING PARTY (2008) 」 この物語は、「まさか」と思う部分が真実である(The most ridiculous parts of this story are true) 監督は、リチャード・シェパード。 主演は、2002年・第60回ゴールデン・グローブ賞において「シカゴ(2002)」で主演男優賞を受賞したリチャード・ギア。 「愛と青春の旅だち (1982)」、「プリティ・ウーマン (1990)」など、誰の記憶にも残っている王子様的イメージや「真実の行方 (1996)」の弁護士役など常に近寄りがたい貴公子的なイメージで人気だった彼が、はじめて賞を受賞したのが、ミュージカル「シカゴ(2002)」だったのは意外な気がします。しかもあの時はおパンツ姿でダンスしている姿を見て衝撃を受けた私でした(笑) そして、2005年・第78回アカデミー賞においてポール・ハギス脚本、監督で作品賞に輝いたことが記憶に新しい「クラッシュ (2004)」で人種差別で苦悩する映画監督役を好演した、テレンス・ハワード。 同年アカデミー賞において「ハッスル&フロウ(2005)」で主演男優賞にもノミネートされている実力派俳優でもあり、昨年はジョディ・フォスターの「ブレイブ ワン (2007)」に出演し、今後は「奇跡のシンフォニー (2008)」、「アイアンマン (2008)」と日本でも公開される映画に多数出演している今後注目のバイプレヤーですね。
Story : かつて紛争地域から、伝説的なレポートを送り届けていたサイモンとカメラマンのダック。しかしある事件がもとでサイモンは仕事をクビになる。一方、本国に戻ったダックは出世していた。その二人が数年ぶりにボスニアのサラエボで再会する。「大きなネタ」を持っていると言うサイモン。それは虐殺事件の首謀者であり、戦争犯罪人フォックスの情報だった。フォックスを求めて、彼らは危険地帯へと足を踏み入れる…。
「2008年5月10日公開 」
ー 作品情報より ー |
雑誌アメリカ版『Esquire10月号』に掲載された記事を基に、ボスニア紛争の実在の大物戦争犯罪人であるセルビア人勢力指導者ラドヴァン・カラジッチをモデルとした、通称フォックスを追跡する命知らずな3人のアメリカ人ジャーナリストの姿を描いた社会派サスペンス・アクション。 っとはいえ、あくまでもすべてが事実と言うことではなく、実際は、今現在でも逃走中のラドヴァン・カラジッチをモデルとした、大物戦争犯罪人フォックスを追ってスクープを狙うジャーナリストの物語として脚色されたストーリーと捕えてみたほうが良いでしょう。 私は、先日「ランボー 最後の戦場(2008)」を観て、今現在でも起きている、ミャンマーでの罪のない人々への迫害、大量虐殺などの事実を知ったばかりですが、ボスニア・ヘルツェゴビナなどニュースで名前は耳にするものの、実際の話どんな事が起きているのか、ほとんど知らないのが現実です。 リチャード・ギアと言えば最近、中国のチベット問題について発言していることで話題になっていましたよね~ 最近お見かけしなかったのでとっても期待して見てしまいました。 さて、肝心な感想ですが、 本作のメインテーマは、紛争が続く地域でスクープを追い続けるジャーナリストの物語なのですが、一応社会派のジャンルに位置づけられているものの、その描き方はどっちつかずな印象があります。 生と死の境を潜り抜け、最前線でスクープを撮り続けていたサポーターのサイモンとカメラマンのダックが生中継の直前に目の当たりにしたのは、妊娠中にも関わらずレイプされお腹に3発もの銃弾を受けた恋人の無残な死。取り乱したサイモンは生中継でとんでもない失言をしてしまいます。 その瞬間をきっかけにサイモンの人生が狂い始めます。 職を追われ、フリーとなってディレクターなどへの直接の売り込みをしながら仕事をしていきますが、次第に彼のレポートは使ってもらえなくなり、果ては、消息不明になってしまいます。 数年ぶりにサラエボに突然現れたサイモンは、昔のよしみでカメラマンをやってくれるようにダックに頼みこみ、「ぶっ飛ぶようなすごいネタがある」と持ちかけるのです。 ジャーナリストとして、あくまでもスクープ狙いや使命感でインタビューを取ろうとする狙いなら、この作品も社会派映画として高評価を与えられるところでしょうが、この辺から、社会派映画から、殺された自分の彼女の仇討目的のサスペンス映画の様相を呈していきます。 スタローンの「ランボー 最後の戦場(2008)」で観たミャンマーの大量虐殺を描いていたインパクトからすると、かなりそのボスニア・ヘルツェゴビナの惨状はそっちのけ的な印象が否めなかったです。 そのため、鑑賞後に、なんの映画だっけ・・・・的な、どっちつかずと言うか、強烈なインパクトに欠ける点が惜しい映画という感じでした。 ギア様主演のサスペンス映画として観るにはテンポもあって、なかなか楽しめる作品かなとは思います。 今度4月18日に扶桑社海外文庫より発売された、この映画を原案にした「ハンティング・パーティ」のブログ小説が公開されています。
ハンティング・パーティ
~ おしまい ~
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