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Dear My Honey,
私の心はそれでもざわざわしていた。理由は分からないけれど、落ち着かなかった。その落ち着かない気持ちのまま、彼のアパートへと向かった。 “元気?じゃないかぁ~。” “だなぁ~。お前は・・・。” “なんだか分からないけど、心がざわついてて・・・。” “俺も、Tにあんなひどい電話をしなきゃよかったと思うと、心が痛んで、今日一日中そのことばかり考えてた。” “どういうこと?” “高校からずっと一緒だったのに、そんなやつに電話で、ひどいことをいってしまったなぁ~~。かわいそうなことをしてしまったなぁ~って・・・。” “ふぅ~~~ん。” “で、謝ろうと思って電話をしてみたんだけど、とってもらえなかったし、メールを送っても返事は返ってこなくなったし・・・。本当にかわいそうなことをしたよ、彼女には・・・。” “そうなんだぁ~。” 私には言葉がなかったし、反論するエネルギーも残っていなかった。 “私が彼女を傷つけてしまったのね。私がこんな喧嘩をしてしまったから、こんなことになったのね。” “いや、それは違うけど・・・。” “でも、皆から祝福されない幸せなんて幸せじゃないから・・・。1人でも悲しむ人がいれば、それは間違った幸せの形だよ, honey!” “今日ね、私のところにも、あなたの友達からメールが来たのよ。私たちが別れてくれて、これであなたの彼(honey)とまた遊べる時間が出来るって・・・。だから私はあなたのそばにいてはいけない女性なのよ。あなたのそばにいることを快く思っていない人がいるのよ、分かってくれるかしら, honey? だから私、やっぱりあなたから去ろうと思うの。そうすれば、あなたの周りにいる皆が幸せになれると思うの。そして今までどおりの、私があなたの前に現れる前のように、皆がまたあなたと楽しめると思うの。あなたのこと、決して嫌いじゃないのよ。今でも愛しているし、どれだけあなたが私のことを愛していてくれたのかもよく分かったわ。私はそれで充分・・・。それ以上は望まない・・・。それだけで充分よ, honey. ” そう言って私は、ダイヤのリングの入った小箱をそっと彼に返した。 “おまえ、自分で何を言ってるのか、分かってるのか?お前が去ったら、誰が一番悲しむか考えた事あるのか?俺はどうなるのか?俺のこの悲しみ、お前に分かるかぁ?周りのやつらは幸せかもしれないけれど、じゃあ、俺はどうなるんだ!” そう言って彼は私の目をにらみつけた。 “分からない。私にはどうしていいのか分からない。ただこれ以上あなたと一緒にいると、次から次へと傷ついたり、悲しんだりする人が出てくるのが嫌なの・・・。” “お前が行ってしまえば、誰よりも傷つき悲しむのはこの俺なんだ。分かるか, baby? 俺が、どれだけお前を愛しているか、お前なしではもう生きてはいけないか、ずっとずっと伝えてきたつもりだぞ、俺は・・・。” “分かってるよ。充分それは分かってるし、受け止めてるよ。幸せすぎるほどの幸せをもらったし・・・。でも、私は、幸せになってはいけない女なの、やっぱり・・・。私が幸せになろうとすると、何かが起こるの。だから・・・。だから、あなたと幸せになるのが怖いの・・・。” 私の目からは大粒の涙がポロポロとこぼれ始め、自分でもどうしていいのか分からなくなってしまった。 “このリング、もう一度受取ってくれないか?” “一人だけ幸せになるわけにはいかないから・・・。” 私はそう言って、その夜はそっと彼の部屋を出て行った。 Love and miss you so much, お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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