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カテゴリ:読み物
【依頼・IN LINE】
数秒の沈黙 「あれ・・開かないぞっ!!」 ドア越しに焦る声が聞こえる 生憎年代モノの建物なんで建て付けが悪い ドアノブが乱暴にガチャガチャと音を立てる 「いいんスか?」 トロイがドタバタと軋むドアの方に視線を向けたまま言う 「なに、いつもの事だろ」 そう、いつものことだ 俺はドアの向こうの声の主に心当たりがあった できれば入って頂きたくない てか、帰りやがれ と、急に静かになった 「しゃーない、ここは実力行使で・・・」 ドア越しに聞こえる不吉な呪文 俺は慌ててソファーから立あがるとドアを素早く開けた 「お!開いた、開いた♪」 「開いたんじゃねぇ、開けたんだ」 そこには男が立っていた。 パリっとスーツを着こなした 一見どこにでも居そうなサラリーマン風の男だ 約一点、彼の握っているモノを除いては 「ひとんちの玄関で拳銃構えてんぢゃねーよ」 「いやぁ、このドアが開かないことにはお話ができないもんで」 満面の笑みで言ってみせたが、状況が状況なだけに えらくミスマッチで滑稽に思えた。 この男、警視庁で特別な事件ばかり扱っている 九条 夾<クジョウ キョウ>という刑事だ。 詳しい事は知らない・・・・というか興味がないのだが 何でも捜査は単独で行い、刑事としての評判もまずまずの様である。 しかし先程の行動をしてもそうであるが いささか<常識>と言うものが欠如しているヤバイ野郎だ。 「んで何の用だよ?」 察しはついていたものの敢えて聞いた、聞いてやった 「あれ?トロイ君にアポ取ったんだけどな」 はいはーい、と奥から手を挙げてトロイが出てくる にゃろう拳銃怖くて自分だけ避難してやがったな 「ちわー♪くーちゃんおひさっ☆」 「ちわー♪・・・って先週会ったじゃないですか」 「僕にとっての先週はおひさなんだよ♪」 ダメだ・・・・まともなヤツがいない・・・ 「仕事で来たんだろ?さっさと要件言えよ」 「あ、そうでした。では早速・・・・・・」 MARCHEN DIVERに依頼です 【発端・HOT TURN】 ザワザワと木々が風に揺れる音と鳥の声だけが聞こえる 「いいとこッスね」 大量に買い込んだ菓子類が入ったビニール袋を 瞳を輝かせながら覗き込みながらトロイが言った。 都心から車で2時間ちょっとの山間部 いかにも「山!」と言った感じの場所に俺達は居る。 フロントウィンドウ越しに丸太作りのログハウス風の建物が見える 「ここに今回の依頼主がおられるってわけだ・・・」 「でも留守だったっスね」 相変わらずトロイは菓子袋を物色している そう、今回の依頼主・・・・・・・・ 狭今 樹繰<サイマ キクリ> 九条を通して依頼をしてきた女性の名だ。 「でも何で警察なんか通して依頼してきたんスかね」 「さぁな、まぁ俺らのトコに来る依頼じゃ珍しくもないけどな」 はっきり言ってあの電波刑事の協力だったら断るつもりだったが あくまでも依頼主から俺への依頼を伝えるだけだったらしい。 しかし警察が出張って来ている以上 事件性が全くないなんて事はないんだろうけど 「蛇が出るかヘビが出るかなんだよな・・・結局」 そんな事をぼやいていると<彼女>が森の奥から姿を表した <続> <あとがき> はい、続きですね 特に動きもなく無駄な文章をつらつらと・・・・ 新キャラ出てきました!サイコ刑事<九条 夾>! もうね、バカです。バカボンに出てくる本官さん並です トロイに<くーちゃん>とか呼ばれてますw あとは<狭今 樹繰>ちゃんですかねー どんな娘なんですかねー☆私も楽しみ!(ヲイ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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