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2004年08月25日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
『僕』は、ふと疑問に思った事を口に出してみた。

「今更こんな事を聞くのもなんだけどさ。」
『何?』
「ここは、死後の世界ってやつなんだろ?意外と、普通なんだな。
もっと、ドロドロしてるというか、暗いイメージがあったんだけどさ。」
『…』
「…?」
『貴方は、何も知らないのね。』
「?どういう意味なんだい?」
『いいの。今は何も知らなくて。これを語るのは、私の役目じゃないから。いずれ、分かる事でもあるから。』
「君がそういうなら、聞かない。」
『賢明な判断ね。頭のいい人だという私の予想は、正しかったようね。』
「…」
『どうしたの?』
「僕は、頭のいい人間なんかじゃない。
ただ、無関心なだけなんだ。いや、無関心でもないな。
僕は…関わりたくないんだ。
自分を無理にさらけ出したくない。
自分の事を、知られたくないんだ。
嫌われてしまうのが分かりきっているから。
だから、他人の事も知りたくないんだ。
弱い人間なんだよ、僕は。
だから…全ての事から逃げ出したかったから…
僕は死を選んだんだ。」
『…』
「笑いたければ笑えばいいさ。僕は、君が思っているような人間じゃないんだ。」
『貴方は、そんな人じゃない。貴方は逃げたんじゃない。貴方は、新しい道を自分で切り開いたの。だから、貴方はここにいるの。
貴方の道は、貴方が作り上げていくの。
誰のものでもない、貴方が選んだ道は、貴方が歩いていくのだから。』

………

『僕』は、癒されていた。
死の先に、こんなに素晴らしい出会いがあったなんて。
全てが、マイナスに働いていた気持ちが、自然にほどけていった。

~~~

さて、ここまで『僕』と『彼女』の会話をお送りしてきました。
後1、2回で、物語は新たな局面を迎えます。
『僕』が行く先には、一体何があるのか。
『彼女』は、何者なのか。
1つ目の命題は、もうすぐ見えてきます。
しかし、2つ目の命題は、最後の最後まで明かすつもりはないので。
私はかなりの凝り性なので、おそらくこの小説が終わるのは1年後か、2年後か…
まあ、気長に見てやって下さい。





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最終更新日  2004年08月25日 22時45分31秒
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