人間って。

窮地にたたされると、

すごい声がでるんですね。



自分でもほんとーにびっくりしました。

こんな声がだせるなんて。




しかし、



ほんと、マジでびびりました。

冗談抜きで、背筋が凍りました。


今まで生きてきた中で、もしかしたら一番慌てふためいたといっても
過言ではないし、

きっとこれからも超えることないと思う。



それくらい、すさまじい出来事でした。




あーまた前置きが長くなってますけど。



それはお風呂での出来事でした。


なつきがソケイヘルニアだと診断された次の日で、なんとなく
頭の中がソワソワしていたのもあったかもしれない。


その日は、ちょっと肌寒かったので、久々にお風呂にお湯をためた。


それまでは、毎日暑かったのもあって、
子供達はシャワーでちゃっちゃとすませていたのだけど、



なんとなく・・・・。



その日に限ってお湯をためたのです。


それが後に悲劇を巻き起こすことになるなんて・・・・





子供たちは、湯船にはいって、おもちゃで遊んでいました。

ひさびさの、プール気分でりくは大喜び。

そして、ナツも、それを見てキャッキャと喜んでいました。





このあたりは日常よくある光景。



ﾜﾀｼは、こどもたちが遊んでる間に・・・と、そそくさと、そりゃーもうそそくさと体を洗い、


で、シャンプーも、さらに輪をかけて、たったかたったかーーーと
ものの1分ちょいで完了し、


合間で、子供たちが水遊びに興じているのを
横目でﾁｪｯｸしつつ、


もちろんその辺は抜かりなく


すかさずリンスを頭にぶっかけ、その間に、洗顔も・・・
と、いつものように手際よくやってました。



きっと、その間3分となかったと思う。





ここまでは、よくある光景。日常的光景。ここまでは。



問題はここから。


えんやこらと、最後のリンスと顔に残った洗顔料を、一気に頭からシャワーで流しているところに、



リクの声が聞こえてきました。




「ママ。なっちゃん。こんなんなってるよ。」




え？








こんなんってどんなん？？？？









と、疑問が頭に浮かぶと同時に、シャワーを放り投げ、

ナツを見た瞬間。




ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




なななななんと・・・・・・・！！！！！！！！！



そこには、

水面にうつぶせになって、

プカプカおもちゃが・・・



なら、全然よかったんだけど、

そうじゃなくって



ナツが浮かんでいました。




あー今でも手が震えてきます。あの光景。



で、その断末魔なみの叫びと同時に、

リクに

「なにやってんのーーーーー！！！ナツ死んじゃうやんかーーーー！！！」


ともう、しどろもどろで言葉にならない叫び声を発しつつ、
ナツを抱きかかえると、


顔面蒼白になりつつも、なんとか、意識はありました。

しかし、泣きもしないし、ただぐったりとしている。





　どうしようーーーーーー！！！！！！




こんな時は一体どうしたらいいのーーーーー？？？


人工呼吸？？？いや。呼吸はしてる。

背中とんとん？？いや、そんなんではあかんやろ。


とりあえず、

全裸のまま、走っていって、旦那に電話しかけたところに

なんともﾀｲﾐﾝｸﾞよく、旦那が帰宅。


あーこの時ばかりは、やっぱり「運命の人」だったって思ったね。ここだけの話。
完全に血迷ってるね。


そう。そこまで身もだえながらも、１１９にすぐに電話しないだけの
冷静さも持ち合わせていました。


でもオロオロしながら、

「ナツがナツがーーーどうしよう。ナツがナツがーーーーーー。
大変なことにーーーーーーーー。」

と全裸で泣きながら訴え、

「えーーー？また脱腸したんかーーー」と呑気なことを言ってる旦那に、


「ちがうのちがうのーーーーーーーーーーー」

と事情を話したら、今度は旦那がびっくりして、ナツを抱き上げ

「ナツーーーーナツーーーーーーーーー」



その間。リクは、ただただ湯船で、途方にくれてました。

ほんっと、ごめん！




幸いにも、ナツはしばらく抱っこして、とんとんと背中をたたいていると、大きなゲップをして、顔色ももどってきて。


なんとか一命をとりとめました。



一命を。


一命ですよ。一命。



もう少し、リクの通報が遅かったらどうなっていたかーーー

と思うと、今でも背筋がぞっとしてきます。



もがくでもなく、
ただ静かに浮いていたナツ。


ほんとうに恐ろしい１シーンでした。





で、落ち着いてからリクに

「ごめんよー。怒鳴ったりして。リクのおかげでナツが助かったよー。ほんとありがとう。

　でも、どうして、ナツはああなったの？」とたずねると



「リクがナツの足にひっかかってん。」と。




　で、ナツが転倒してあーなったというわけです。


　なすすべもなかったんだねー。
　足をはらわれ、転倒し、そのまま水面に浮かぶしかなかったんだねー。
　
　あー。それを考えただけでも、かわいそうすぎて、胃がキリキリとしてく　る。

　

　でも何故彼はもがかなかったのでしょうか？
　

　もがく力を失うくらい、一瞬で大量の水を飲んでしまっていたのでしょう　か？

　それとも、うろたえもせず、浮かんでいたのでしょうか？

　
　謎はつきませんが。


　

　リンスを流す

　ほんの1分の間も

　気を抜くな

　
　
　これ教訓です。
　
　
　
　みなさんもくれぐれもお気をつけてくださいませ。