森でのんびり

扉2010.08.08東京藝術大学 posted by (C)あっこ森


「さとうきび畑の風を感じたい。」


と話される読谷村を離れて２０日目の


金城実（彫刻家）さんにお話を伺ってきました。




金城さんは普天間問題と向き合われ


自分たちの土地で人間らしく暮らすための


運動を昔からなされている方です。




参加者と話されていても


間違いの指摘をすぐに認めて


訂正をされたりして


柔らかな心をお持ちの方だなぁと思いました。




彫刻家である金城さんのおもな作品は


長崎平和記念公園の「平和の母子像」や「吟遊詩人」


読谷村の集団自決を描いた


「チビチリガマ世代を結ぶ平和の像」などです。




金城さんのお話いろいろ楽しかったので


一部を紹介させていただきます。




「笑いと毒気のある笑いが大事。


沖縄の人間もどこか笑いが無い。


笑う毒の中につぶて（＝雨）を降らせる。」




「電車のなかでも年寄りや子どもに


声をかけることがなくなった。


電車のなかで三味線をひいていたら


ウルサイと喧嘩になったことがある。


クリーン作戦…ゴミがあるより無いほうがいい。


ホームレスも公園の景色としてあった。


昔フランスで個展を開いたが


駅の周りはゴミだらけだった。


『人間のにおい』が抹殺されていて…気持ち悪い。


町の中に“クリーン”


“汚いよりキレイがいい。”という空気感がある。


歌えたり、三味線がひける場所がナイ。


けれどこれがファシズム。縛っていく、束ねていく。


大方の日本人は、ここにいる。


日本人のファシズムは、かなりのところまで来た。


決められたところ意外は許さない…歌うこと、三味線をひくこと。


大人になっても自分の意思で動けない。


国会議員を信じすぎる。


日本国民として自立しているかどうか。」




「日本国憲法は沖縄には恩恵はナイ。」




「国との闘いというのは、


国の法律のなかでは90％以上負ける。


負けるからといってやらないと足腰が立たなくなる。


東京にも住民の闘いがいっぱいある。


入れ代わり立ち代り闘っていく。


あんまり結果を急ぐとあきらめさせる。


特定の場所以外は歌を歌うな、騒ぐな


国家が仕組んでいくファシズム。


「ここ以外は○○してはいけない」


権力というものに敏感であるか。」




“負けるからといって


やらないと足腰が立たなくなる。”


なんと粘り強いのだろうと感じた。




“権力というものに敏感であるか。”




統率されるときに


激しく違和感を感じながら過ごした私の子ども時代。




体育や朝礼でかけられる号令の


「静かに」とか「前へならへ。」とかが


気持ちが悪かった。




先生の話は聞くけど


本音を言えば面白ければ聞きたいし


面白くなければもっと有意義な過ごし方をしたかった。




わたしの大事な時間だから。




そもそも悪いこともしていないのに


命令口調で号令をかけられるのも


人として馬鹿にされているような気持ちもした。




たぶん、こんなこと言ったら


“大人からみたら、生意気な子どもになる。”とも思って


巧くやるためにおとなしく言うことを聞いていたけど


自分が、大人になったら


子どもを馬鹿にしない大人になろうって決めていた。




子どもが話を聞かないのには、


聞かないだけの理由がある。




語る側が相手の気持ちを誘いながら話し


相手の必要度が高まれば


のめり込むように食いついてくる。




好奇心いっぱいの子どもたちは探究心で溢れている。




聞きたい話になれば質問がとまらないほど


本当によく聞き、たいがい一度で覚えてしまう。




『人間のにおい』を感じながら


自分の立ち居地を置き、周囲との関係を築き


相手があるあり方を認めつつ


私が私であり続けるため


感じたことを表現して


社会と繋がってゆこう。



人の力のなせる業2010.08.08東京藝術大学 posted by (C)あっこ森

写真は東京藝術大学にて８月８日に撮影しました。

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