旬の野菜は
美味しいし、栄養も豊富でお安く手に入る。
野菜がない…という
父の言葉を聞いて冷蔵庫を開けると
大根とゴーヤ、しし唐、
そして、フードストッカーに
たまねぎ、にんじん、サツマイモ
ジャガイモなどが見えた。
＊父の野菜とは、
トマトときゅうりとレタスのことだけの
超狭い範囲を指すので
それ以外の野菜は入っていても
「野菜がない。」とくくられています。
根の野菜を使ったシチューは、
どうだろうと思った。
根の野菜は、基本的に
身体を温める力を持つものが多い。
寒くなり始めた、今日、
根菜類のスープを作ってみようと創作。
オリーブオイルに
ローリエとスライスのにんにく。
弱火にかけて
あたためはじめる。
少量の豚肉を塩麹で下味。
たまねぎをゴロゴロに切り
香りのたち始めた鍋に入れる。
中火にして、玉ねぎの香りがたったら
肉をいれ火を通していく。
その間ににんじんの表面のよごれや傷を落とし
皮はなるべく残して一口大にして
鍋に入れる。
じゃがいも、さつまいも、大根も
一口大にして次々と投入。
コーンも入れる。
肉に火が通ったあたりで
ごぼう茶（粉末）を入れ
コンソメを入れ、ひたひたの水を足す。
ベランダのローズマリーを足して
圧力鍋の高圧状態２分→自然放置。
その後、牛乳を足して、
シチューのルーか
小麦をバターで溶いたものでとろみをつける。
さつまいもの甘み
だいこんのジューシーさと
ごぼうの持つ深い旨みがシチューに
奥行きを作ってくれる。
美味しいものが
完成したときの喜びは深い。
日曜日のお昼に
誰を待つことなくひとり静かに食べた。
そのあとジョギングから帰ってきた父に
「シチューあるよ。」というと
馬鹿に丁寧に
「ありがたく、いただかせていただきます。」と
父が、返事する。
いつもは、せいぜい
「あー」とか「うー」とかなのに
あまりに丁寧な返事で逆に怖い。
出張から夕方帰ってきた母も
夕食にそのシチューを食べてくれたらしい。
翌朝になって顔を合わせると
料理上手の母に
「あのシチュー、すごくコクがあるけれど
なにが入っているの？」と聞かれた。
（やった！）と気持ちが踊る。
「根菜類しか入っていないの。
あと出汁に、ごぼう茶が入っている。」
「さつまいもはわかったけれど
ごぼうは、気がつかなかったわ。」
日本人の私が料理すると
たとえシチューでも
出汁が入る。
母は、出汁として使える「ごぼう茶」が
とても気にいったよう。
ごぼう茶は、身体を冷やしすぎるので
冷えやすい体質の人には
危険な食材でもあるけれど
上手に身体を温める食品と一緒に少量なら
旨みもあって美味しいだろう、と話に花がさく。
旨いものを作って、母を驚かせる。
料理の面白さは、そういう身近な人との
分かち合いにもあるかもしれない。
しかし、父のあの丁寧なあの言葉はいったい…。
裏がありそうでなんか怖いー（笑）
洗濯物干していても
「お父さん、やろうか？」ですって。
どーしたのー、なにか、娘に隠し事ですか？？？
逆に不安になりますわ。
夏を闘いぬいた葉っぱ2012.11.04小金井公園 posted by (C)あっこ森
写真は１１月４日に小金井公園にて撮影しました。
東京在住、
撮影は自宅から自転車で行った場所が中心です。
ごく身近な自然に目を向けています。
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