祖母は獣医じゃないけれど
注射も打ったし
お産も立ち会ったし
人口授乳もしていた。
赤ちゃん豚は、寒さに弱いからって
ヒーターの代わりに
電気の入った小屋に飼った。
家畜だったからいつかは、見送って
ドナドナ…ということになるんだけれど
うちの飼育舎にいる間は、
自分の命を削って
家畜たちの命を見守っていた。
心臓病を患いながらの
お産の立ち会い。
子豚、10匹が生まれてくるのに
夜通しのお産なんていうことはよくある。
祖父と交代でそこには立っていたけれど
孫の私は、豚の赤ん坊の命とひきかえに
祖母の心臓が止まってしまっているんじゃないかと
新しい命の誕生への期待と
祖母の命の心配とで
まったく落ち着かない夜を過ごした子どものわたし。
正直、翌朝、祖母が生きていることに
毎回、安堵していた。
東京の学校の友達たちは、
大抵、動物園などで元気な動物しか目にしない…。
命への心配がなくてどこかうらやましいような
でも、なにかが足らない世界。
命が大事。
命を削りながら、命を見守る祖母。
豚とか、人間とか、そういうのを超えて
ただただ命を大事にしていた。
仮死状態の子豚の鼻に
口をつけて
人工呼吸を施す。
背中を叩いて
息をするように促す。
死んでしまいそうな子豚と数分間の真剣勝負。
心臓病…なんて微塵にも感じさせない。
真剣に、必死に
最善を尽くす。
命を貰う子も
天に召される子も。
目の前にある命が元気であることを
いっしょに喜ぶ。
生まれてくる…そのことがどれだけ大きなことか。
難しい言葉で説明なんてなかったけれど
いっしょに命の誕生の喜びを分かち合い、
その瞬間をいっしょに過ごす。
大人になったら、他人にこの話を
うまく伝えられることがあるんだろうか…。
子ども時代からそんなことを思ってきた。
低く咲く植物の生きる力2014.11.03上野 posted by (C)あっこ森
今日、ひと夏育てた、ゴーヤを
人間のこちら勝手で、ネットから外し、
ツルをすべて取り去り
根っこも抜きました。
命のことを思っていたら、
豚のお産のことを思い出しました。
写真は11月3日に上野にて撮影しました。
東京在住、
撮影は自宅から自転車で行った場所が中心です。
ごく身近な自然に目を向けています。
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