職場の合宿研修で
キャンプ場の炊事場にて
私自身、火つけの講師役として
同僚たちと研修をし
その後、実際の調理をした。
私たちと同じようなタイミングで始めた若者たちグループがあった。
30人を超す団体なのに
6釜とも火がつかないまま
時間だけが過ぎて
彼らの顔から笑顔が消えていた。
ただ隣り合わせただけの縁だが
彼らの様子から
たぶん火がつきそうにないのは、
カマドを見なくとも予想がついた。
大量の大ぶりの炭を突っ込んで
上から着火剤をブチュッと垂らし
火をつけてみたり
その上から木の葉のように
ちぎった紙をヒラヒラと投入したりしては
「また消えた。」
「つかない。」と落胆する声が聞こえていた。
ありとあらゆる紙は、すべて
突っ込んでしまったようで
持っていた紙袋を燃やしているのも見られ
焚付の紙も底を尽きてきているようだった。
女の子たちは、流行りの服に身を包み
膝丈のスカートはカマドの高さに
合わせたかのような長さで、
リアル炎上を狙っているかのような
無防備というより、とても危険だった。
自慢のロングヘアーやパーカーの紐も
予期せねアフロヘア、または導火線に成りかねない。
他人事ではあるが、ハラハラして
その様子をチラチラと見ていた。
私たちのグループは、ご飯も炊けて、おかずもできて
もうすぐで「いただきます」をしようかという頃
ずっと気になっていたとなりのカマドを使っていた
大学生ぐらいの若者グループのうちのひとりの男の子から
「火を分けてもらえませんか?」と
SOSの声が上がった。
うちのグループのリーダーに
「火をあげても、それじゃあつかないよ。
消えるだけ。」と言われ
どうしたらいいのかという表情で落胆していた。
わたしたちのグループは食事の目処もついていたし
大人の集まりだったので任せておける。
見るに見かねて
そのSOSの声を上げている男の子のそばへ行ってみた。
カマドには大きな炭が
溢れんばかりに積まれていて
ところどころに薪が入っていた。
ほかのカマドもまあ、同様な感じで
およそつく要素はない状態だった。
「もしよろしければ、火のつけ方をレクチャーしますが
どうしますか?」
聞く気のない相手には、お節介そのものなので
相手の気持ちに沿うものになるかどうか
確認をしてみた。
まっすぐな瞳で多くの若者たちが
わたしの方をみて
「お願いします!」というので
レクチャーを始めた。
焚付の紙の使い方、木っ端の置き方
炎の向きを意識して
燃えやすいものから順番に火が移っていくように
薪を置くこと
そして火のご飯である空気が通り抜けるように
風の通り道をイメージすることなどを
目の前で薪や紙、木っ端などを使って具体的に説明した。
そして、今着ている服や髪型の危険性も
説明した。
「どうですか?火をつけられそうですか?」
と尋ねると
「つけられそうです!」と元気に答えが返ってきた。
お互いに「ありがとうございました。」とお礼を言い
それぞれの作業に戻った。
5分後には、ちゃんと火がついていて
楽しそうなBBQが始まっていた。
よかったね。食べられて。
キャンプデビューおめでとう!
焚き火ご飯2017.05.03奥多摩町 posted by (C)あっこ森
写真は5月3日に奥多摩町にて撮影しました。
東京在住、
撮影は自宅から自転車で行った場所が中心です。
ごく身近な自然に目を向けています。
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