脳病変があっても、NMO
多発性硬化症の治療においては、抗アクアポリン4抗体検査が必須となりつつあるのが、現在の状況のようである。一般的には、脳病変の有無によって、MSとNMOを分けることが多いのだが、そうでもないようだ。「Neuromyelitis Optica Preceded by Brain Demyelinating Episode.」(Amemiya S, Hamamoto M, Kumagai T, Ueda M, Katayama Y, Tanaka K.)によると、脳病変の6年後に脊髄炎と視神経炎を発症した事例らしい。(研究者は日本人!!)NMOでも脳内病変がおこるとすれば、MSとNMOの区別は、抗アクアポリン4抗体検査が中心となるようだ。問題は、そのことを知らない医師(神経内科医でない医師など)がいると、治療においてMSとNMOを混同する可能性があるという点、また検査するにしろ抗アクアポリン4抗体検査の検査機関が多くないという点にあると思う。これも参考になりそう↓「Anti-aquaporin 4-antibody detection system」(Tanaka K.)MSとNMOが、全く違う病気という話はここ↓「Neuromyelitis optica and anti-aquaporin 4 antibody--an overview」(Misu T, Fujihara K, Itoyama Y.)最近(2008年6月)の知見。ビタミンD、喫煙は発病に関係?↓「Update on the etiology and pathogenesis of multiple sclerosis and neuromyelitis optica」(Fujihara K.)