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テーマ:お勧めの本(7400)
カテゴリ:本
16日は第138回芥川賞・直木賞受賞作が発表されました。
芥川賞は『乳と卵(ちちとらん)』(文学界12月号掲載)の川上未映子氏、 直木賞は『私の男』(文藝春秋刊)の桜庭一樹氏に決定となりました。 一年前の直木賞は受賞作なしだったので、これは嬉しいぞと。 昨年よりも売上アップのネタがあるわけですから(笑) (11日発売の『広辞苑 第六版』も売上に貢献してるしイイ感じ) で、昨日はお休みだったのですが、このニュースを聴いてすぐに眠りに落ちてしまった。 それからず~っと朝まで眠ってしまいました。眠りすぎで体じゅうが痛い・・・ 実はこの発表があるまで、ある本を読んでいました。 最近文庫化されたので、改めて読んでみたんですね。 『文学賞メッタ斬り!』 筑摩書房 大森望・豊崎由美著 元新潮社の社員だった評論家大森氏とライターの豊崎氏が、 文学賞の数々を様々な観点から徹底的に斬っていくというもの。 対談形式で書かれているので、サクサク読めて面白かったです。 面白かった、というよりも、実は非常にタメになりました(笑) 公募の新人賞と非公募の文学賞との違い。それぞれの文学賞の傾向とウラ話。 選考委員の顔ぶれによってかなり左右される部分が大きいのも面白かった。 芥川賞・直木賞の選考委員は『死ぬまで降板しない』とか、 受賞作は文藝春秋から刊行されている本が多いとか・・・ 前から気になっていたんですよ。文藝春秋の受賞作が多いと。 そもそも賞の創設者の菊池寛が(文藝春秋のHPに行けば分かります) 文藝春秋の創設者でもあるので、当然だとは思っていましたが、 雑誌の売上と関連していたとは気づかなんだ。 『ニッパチ』という通り、2月と8月は雑誌の売上が低迷します。 そこの部数増を狙って始まったのがこの芥川賞・直木賞なんだそうで。 そうか、なるほど! 2月(3月号)と8月(9月号)の文藝春秋には、毎年芥川賞が全文掲載されるので、 通常号よりも断然売れるんですよね。 なので、『受賞作なし』だとほんとに困るんです(笑) 今回、単行本の方も見事文藝春秋の本が受賞の運びとなったので、 とりあえずは良かった良かった。 後は大量に刷ってもらうだけですね! この他にも本書は様々な文学賞についてや、膨大な量の候補者・受賞者、作品について 斬りまくっています。大森氏と豊崎氏のやりとりがまた面白い! 小説好きさんはもちろん、書店員も必携の書だと感じました。 ・・・そういや、ワタクシ。今回の直木賞受賞者の桜庭一樹氏は男性だと思っていました。 受賞のニュースを見て初めて気付きました(汗) もっと勉強せなあかんですなあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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