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カテゴリ:本
日本であって日本でない場所。それが大阪!?
やっとこさ全部読み終えました。 『プリンセス・トヨトミ』 万城目学 文藝春秋 万城目さんの本を読むのはこれが初めてでした。 最初はちょっと取っつきにくくって、我慢の読書が続きました。 が、徐々にエンジンがかかってきて、中盤辺りからはハイペースで読めましたね。 それからは最後まで一気読み。読後感も良かったです。 会計検査院の3人の調査官が、税金の無駄遣いをしてないか大阪に出向いて調査を始めます。 すると、一見平和そのものに見える大阪で、とんでもない『事実』を突き止めてしまう・・・ そこに地元の中学生(かなり風変りなので面喰いましたが)が、 重要な役どころとして絡んで話が展開していきます。 舞台は大阪なのですが、いやあ、大阪ならでは(?)の展開というか、 大阪だからこそ成立するストーリーというか、全く以て万城目さんの 着想が面白かったですね。 大阪といえば大坂城。 大坂城を造ったのは? ダイクサ~ン! なんてCMを未だに覚えていますが(笑)、大坂城の話も面白かった。 宇都宮にも宇都宮城がありますが、それでは全くこうはいかないでしょう(笑) せいぜい水戸黄門で釣り天井がちょろっと出てくる程度か。 (実際には釣り天井はなかったらしいですが) そもそも大阪人特有の人情があってこその物語。(たぶん) 『公然の秘密』ってのがありますよね。 誰でも知ってるのに誰も知らないふりをする。 もしも大阪にそんな『公然の秘密』があったなら・・・ それも、タイトルにあるように『豊臣家』に関することだったら・・・ ああ~ 凄く言いたいんですけど、これ言っちゃうと読書の楽しみがなくなってしまうと思うので、 とりあえず言いません。 だって、大阪の人は皆知ってても言ってはいけないんでしょう?(笑) 戦国モノに興味のある方なら、登場人物の名前を見ただけでピンと来るものがあるかも知れません。 でも私はしばらく気づきませんでした。 中盤辺りでようやく『なるほど!』と。 大阪は修学旅行でちょこっと行っただけですが、東京よりも多くの 古い建築物があるというのが書いてあったので、その点でも再訪したくなりました。 特に辰野金吾に興味が出ました~ ちなみにこの本読んだらこれもおすすめしたいな(笑) 『プリンセス・トヨトミ』の登場人物のご先祖様が登場する小説です。 それに司馬遼太郎も大阪出身だしね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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