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テーマ:試写会で観た映画の感想(680)
カテゴリ:試写会
オープニングは、ダイナミックな映像。
そして、アクション。 これは、ハリウッドに行く監督だと思った。 しかし、アクション以外は、話がわかりやすく、展開が見えてしまう。 キャシャーンから5年、3年の構想、製作のせいか、CGも少し古さを感じる。 茶々姫の広末涼子は、庶民的な女優さんだからどうかと心配だったが、 うーん、やっぱり、姫役ではないな、 2ヶ所、無言ですばらしい演技があったけれど、 それ以外は、姫としては、ムリがあるような。 綾瀬はるか等、もっと若い女優さんがよかった。 大沢たかお、江口洋介、がんばっていたけれど、 何か物足りないような、 脚本のせいかな、 キャラクター設定が、はっきりしないので、 人物が何を考えているのかいまいち伝わってこない。 要潤。無言での演技もすばらしく、石田光成としても、成立していた。 今度は、要潤主演の映画が見たくなるほど。 秀吉役も、悪くはないんだけれど、何か秀吉ではないような。 人物のキャラクター設定も、ステレオタイプの悪役という感じ。 俳優は、ちょっと違うかな、とも。 信長、これは、個人的によかった。 橋の輔の美しさがちょうど、信長にあっていて、 舞の演技も歌舞伎役者ならでは。 紀里谷監督、個人的に、俳優さんとしてよかった。 意外とスクリーン栄えするし、インテリ的な魅力があり、 俳優さんとしても活躍してほしい。 監督の演技が見られるのが、この映画の最大の見所だったりして。 徳川家康、悪くないけれど、悪者なのか、なんだかはっきりしないのが 気持ち悪い。 設定をもっときちんとして、悪者ならばそれらしく描いてほしかった。 結論としては、紀里谷監督は意外とアクションの才能があるということかな。 キャシャーンのアクションもよかったけれど、 今回は本格的という感じ。 アクションを見るためだけに、この映画を見る価値はある。 ただ、監督は、脚本家としての才能は、思ったよりないのかな、という感じ。 とくに今回は、CGとかアーティスティックな面よりは、 エンターテイメントを目指したというが、エンターテイメントがよくわかっていない感じの脚本。 わかりやすさを追求したようだが、わかりやすさだけを前面に出した脚本なので、話の厚みがなく、キャラクター設定があいまいな分、 ストーリーが伝わりにくい脚本になってしまっている。 エンターテイメントを目指すなら、一見わかりやすい脚本でも、 何回もどんでん返しの展開をするとか、 面白いキャラクター設定・性格を明確化するとか、 工夫がほしかった。 台詞も現代口語的なのだが、台詞も中途半端な言葉を使っているため、 迫力がない。 そもそも、台詞が少ないのに、台詞が厳選されていないのは、切ない。 CGも戦国時代と西洋的なものが、中途半端にミックスされているため、 ちょっとしたB級映画のようになってしまっているのが、悲しい。 広末の衣装も、着物ドレスも、似合っているのか、微妙。 富永愛さんのようなモデルなら着こなせるかもしれないが、 女優には難しい衣装。普通の着物でよかった。 多分、普通の着物のほうが似合っている気がする。 予算の都合だったら、仕方ないけれど。 CGなど、3年前のものだと考えると、やや古さとB級映画の様相は否めないけれど、もしかしたら、ハリウッド進出?の監督の予感をさせる映画としては、 見ておく価値はあると思う。 ただ、脚本は、キャシャーンのような、哲学的な映画はいいけれど、 歴史ものは、専門の脚本家にお任せしたほうがいいな。 ジェームス三木の脚本で見たかった。 やっぱりB級映画かな、 個人的には好きだけれど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009/04/22 02:06:29 AM
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