てぃだかんかん
とにかく松雪泰子さんの演技がすてき。今までは何の役をやっても松雪泰子さん、美人の女優さんという感じでした。それが沖縄に住むおっとりとした女性役。台詞回しも完璧で、女性ならば、自然体にならなくては、と思ってしまいました。ナイナイの岡村さんの演技、正直、硬すぎて、最初どうかな、という感じでした。見方によると素朴な役の演技なのですが、もっと純粋なかわいらしさがあったほうが、映画の説得力があったように思いました。人間、お金より夢。とはいいますが、やはり夢を叶えるのには、お金が伴わないとしんどいわけで。そのあたりもリアルに描かれていて、単なる夢も物語ではないので、説得力があります。投資会社などが話を持ちかけてきますが、結局夢を叶えるのには、自分達の力が一番大事だと考えさせられました。そして、お金のために何かを犠牲にすることで、人間性は失われてしまう可能性もある。そんなことも考えさせられました。珊瑚の養殖。田中律子さんが、ボランティアで手伝っているとテレビで知りましたが、まさか、それ自体世界初だということとは映画を見るまで知りませんでした。世界初の夢を叶えようとする大人たちってすばらしいです。夢に向かってがんばっている姿を見ていると、人間は夢を叶えるために生まれてきたのだと、気づかされます。とにかく、大事なものはお金ではない、夢を叶えることだと思わせてくれる作品です。期待していなかっただけに、いいものを見せてもらった感じでした。実話だと話が単純で面白くない作品が多いのですが、この作品では、主人公にいろんな苦労があり、映画として十分に楽しめました。自分の生き方がわからなくなった人に見てほしい作品です。