|
カテゴリ:カテゴリ未分類
先週の土曜日に終わったNHK土曜ドラマ「ウォーカーズ」迷子の大人たち。
20代くらいの若い世代から、60代までのカップル4組がそれぞれの悩み、問題を抱えながら、その解決を求めてお遍路の旅を続けるという内容。 ふだん映画は観てもドラマは観ないのだが、今回は違った。 私が興味をもったのは、迷子の大人たちと言うサブタイトルである。自分自身も将来の方向を考えている状況と符号が一致したのだと思う。しかも迷子である。わからないのである。 ドラマの中で、主人公の江口洋介が、 「俺は誰だ。俺は何がしたい。一番大事なことは何だ」 と繰り返し自分に問いながら歩き続ける。 恋人役の戸田菜穂が、おたがいに仕事のこと、自分のことが一番大事だと思っている二人が結婚してもやっていけるはずがない、と江口洋介をなかば突き放すシーンがある。 これに対して江口洋介が言ったことがなかなか興味深い。 「たしかに、俺たちはおたがいのことが一番大事だと思っている。だけど、これからはおたがいのことを大事にしようと思おう。いまは、その姿勢だけでも持っていられればいいんじゃないか」 戸田菜穂は、 「今、ちゃんとした二人じゃないと結婚なんて無理」 それに対して江口洋介は、おたがいのことを大切に思う気持ちと言う方向性が合っていれば、今はそれでいいという思いに変わっていった。 この後、双方がおたがいに作り合っていくその過程そのものが愛情であったり、家庭であったり、生活であると言いたいのだと思うし、私もそうなんだろうと思う。 そんな気持ちに変わるきっかけのひとつが、 「蜘蛛(くも)は網を張る、私は私を肯定する」 と言う句なのであろう。 八十八ヶ所のお寺のシーンで出てきた。お遍路さんが作った句を部屋中に貼りつけてあるお寺が出てきた。その寺の障子に書いてある句がこれ。 蜘蛛が、自然に自分の巣を張るように、人間である自分も極々自然に自分を肯定しよう。(するようにしよう) だめだと思っている自分も全部受け取って、それを抱えてそこから一歩づつ、歩き進めてみようと言う気持ちが、この句にはあるように思う。 このドラマで言えば、江口洋介、戸田菜穂ともども、ドラマの初めの方で思っていた、 「自分のことが一番大事だから、おたがいを大事にしようという形の結婚はできるはずはない」 これは、できれば思わないようにしたい。 だがしかし、そう思ってしまう自分を、それはそれで認めた上で、自分の本当の気持ち (いっしょにやっていきたい)に沿うようにしていこうとだろう。 ドラマの最終回、原田芳雄がお遍路仲間を写真に撮るシーンがある。番組のHPによると、このシーンはセリフを決めておらず、出演者それぞれがそのシーンでアドリブでしゃべったとのこと。 原田芳雄が江口洋介に問う。 「お遍路は終わったが、今後また、問題が起きたらおまえはどうする?」 「歩きます!」 ドラマはここで終わる。 歩きますのひとことで言って終わるが、こう付け加えてみたい。 「正面から見つめ、そこから生きます」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
訪問、書き込みありがとうございます。私ももう一度見たいドラマです。‥私、一話目を見損なってしまったので。
いろいろな言葉が貼ってあるお寺、行ってみたいものですね。 (2006.12.05 18:48:54)
「蜘蛛は網を張る、私は私を肯定する」良い言葉ですね。だめだと思っている自分を受け止めること、なかなかできません。だけど、それを抱えながら受け止めなければはじまらないのでしょうね。
(2006.12.20 12:39:26)
SAI-118さん書き込みありがとうございます。
そうですね、 私は私を肯定する そう言われても、 「それぞれの事情ってものがあるのだよ」と 思ってしまったりします。^^; この言葉があるのは、なにかしらそこに意味が あるのでしょう。私もいきなり100%受け入れる ことは出来なくても、5%とか10%でも出来れば、 まずはそれで良し、というやり方でいこうかなと、 そう思っています。 (2006.12.20 13:30:17) |