もりぴぃのぺんぺん草ノート
< 新しい記事
新着記事一覧(全141件)
過去の記事 >
中でも一番登場するのは、「ポテトコロッケ」。 私も小さい頃から、母のこのコロッケが一番の大好物でした。 「今日はコロッケだよー。」なんて言わた日には、もう夜ゴハンまでなんて待ちきれない! 台所で母の横にぴったりくっついて、揚げたてのコロッケが鍋の中からジュワ~と 出てきたのをじーっと見つめている私。 すると母が「まだ熱いから気をつけなさいよ。」と言いながら、できたてホヤホヤの 一番乗りのコロッケを、小皿に載せて私にくれるのです。 ヨダレをすすりながら待っていた私は、冷めるまで待ちきれるはずもなく、 一目散にカプッと食いつき、「アチッ!」とか言いながら、幸せ一杯に ホクホクとかみしめるのでした。 そして、もう一つ。 このコロッケは、思わぬところで活躍しました。 母が1回目の脳出血で倒れた時、最初の頃はまだ意識ははっきりしていたのですが、 何日か経って、だんだん意識レベルが落ちてきてしまった時のことでした。 病院では、意識レベルを把握するために、看護師さんが「お名前は?」とか 「ここはどこか分かる?」とか、いろいろな事を聞きます。 母は、「う~ん、何だったかなぁ。」と言いながら全然違う人の名前を答えるほどに 悪くなっていました。 その後も病状はどんどん進んでいき、一時はまったく会話ができないほどに。 私は、どうにかしてお母さんの意識を戻ってこさせなければ!との必死の思いから、 「そうだ、料理の作り方を質問してみよう!」と思いたち、 その時に質問したのが、この、ポテトコロッケの作り方だったのです。 運よく、その質問は脳細胞にうまく働きかけたらしく、名前も忘れかけている母が、 「え~っと…、…やく、…んん…やく…じゃない、んん…、煮るの。…イモ、イモね…。」と 一生懸命にたどたどしい言葉で教えてくれようとしたのです。 そしてその日以来、私はしつこいぐらいに、毎日料理の話ばかりして、 その頃から徐々に回復に向かいました。 それが効いたのかどうかは分かりませんが、きっと母の頭の中では いつものように料理をつくって、それを喜んでいるみんなの顔が浮かんで、 それが現実の世界に呼んでくれたのではないかなぁ、なんて思ってます。 そしてさらに。 先日、私が「お母さんのコロッケ食べたいなぁ、ちゃんと作り方聞いておくんだった。」と、 ちゃーちゃんこと旦那の義母に、ポツリとつぶやいたある日のこと。 なんと、「作り方、もってるよ。」と言うではないですか! 母は、料理のレシピをよく聞かれるから、レシピを父にパソコンで打ってもらって、 友人達へあげていたようなのです。 そのひとつがちゃーちゃんのところにも来ていたんですね。ビックリ! 早速、私もそのレシピをもらって、手伝っていた頃の作り方を思い出しながら、 作ってみました。 自分でいうのも何ですが、かなりいい出来です♪ ふふふっ。 もう二度と食べれないと思っていたのに…!めちゃめちゃ幸せです。
母の旅立ち 2008年03月16日 コメント(2)
今日のお母さん 2008年03月05日
植物状態から7年後の目覚め 2007年05月23日 コメント(1)
もっと見る
PR
カレンダー
バックナンバー
カテゴリ
お気に入りブログ
コメント新着