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もりぴぃのぺんぺん草ノート

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2006年10月04日
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カテゴリ:両親
私の母は、料理がとても得意です。

いつも大量に作っては、友人達へおすそ分けしていました。
だから、いつも母の話しになると、決まって出るのは母の料理の話になります。

中でも一番登場するのは、「ポテトコロッケ」。
私も小さい頃から、母のこのコロッケが一番の大好物でした。

「今日はコロッケだよー。」なんて言わた日には、もう夜ゴハンまでなんて待ちきれない!

台所で母の横にぴったりくっついて、揚げたてのコロッケが鍋の中からジュワ~と
出てきたのをじーっと見つめている私。
すると母が「まだ熱いから気をつけなさいよ。」と言いながら、できたてホヤホヤの
一番乗りのコロッケを、小皿に載せて私にくれるのです。

ヨダレをすすりながら待っていた私は、冷めるまで待ちきれるはずもなく、
一目散にカプッと食いつき、「アチッ!」とか言いながら、幸せ一杯に
ホクホクとかみしめるのでした。


そして、もう一つ。
このコロッケは、思わぬところで活躍しました。


母が1回目の脳出血で倒れた時、最初の頃はまだ意識ははっきりしていたのですが、
何日か経って、だんだん意識レベルが落ちてきてしまった時のことでした。

病院では、意識レベルを把握するために、看護師さんが「お名前は?」とか
「ここはどこか分かる?」とか、いろいろな事を聞きます。
母は、「う~ん、何だったかなぁ。」と言いながら全然違う人の名前を答えるほどに
悪くなっていました。
その後も病状はどんどん進んでいき、一時はまったく会話ができないほどに。

私は、どうにかしてお母さんの意識を戻ってこさせなければ!との必死の思いから、
「そうだ、料理の作り方を質問してみよう!」と思いたち、
その時に質問したのが、この、ポテトコロッケの作り方だったのです。

運よく、その質問は脳細胞にうまく働きかけたらしく、名前も忘れかけている母が、
「え~っと…、…やく、…んん…やく…じゃない、んん…、煮るの。…イモ、イモね…。」と
一生懸命にたどたどしい言葉で教えてくれようとしたのです。

そしてその日以来、私はしつこいぐらいに、毎日料理の話ばかりして、
その頃から徐々に回復に向かいました。

それが効いたのかどうかは分かりませんが、きっと母の頭の中では
いつものように料理をつくって、それを喜んでいるみんなの顔が浮かんで、
それが現実の世界に呼んでくれたのではないかなぁ、なんて思ってます。


そしてさらに。

先日、私が「お母さんのコロッケ食べたいなぁ、ちゃんと作り方聞いておくんだった。」と、
ちゃーちゃんこと旦那の義母に、ポツリとつぶやいたある日のこと。
なんと、「作り方、もってるよ。」と言うではないですか!びっくり

母は、料理のレシピをよく聞かれるから、レシピを父にパソコンで打ってもらって、
友人達へあげていたようなのです。
そのひとつがちゃーちゃんのところにも来ていたんですね。ビックリ!

早速、私もそのレシピをもらって、手伝っていた頃の作り方を思い出しながら、
作ってみました。
自分でいうのも何ですが、かなりいい出来です♪ ふふふっ。

もう二度と食べれないと思っていたのに…!めちゃめちゃ幸せです。泣き笑い

10_04_コロッケ1.JPG








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最終更新日  2022年06月11日 08時24分12秒
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