テーマ:仕事しごとシゴト(23730)
カテゴリ:仕事
書籍の表紙カットを描きました。
その名も 「人生、逆立ち・宙返り」 日本体操界の黎明期に女子体操選手として初めて、そして唯一の世界金メダルを取った女性の半生記です。 今、この方は75歳だそうですが、毎朝起きてまずやるのが倒立だそうです。 ・・・私は40代ですが、逆立ちできません。 すごく面白くて、あっという間に読めてしまいました。 主人公、池田さんのど根性と前向き精神に圧倒されます。 例えば、その頃池田さんがいた日体大には専用体育館が無かったので、校庭石を拾っては土の上で練習。 世界遠征の資金が足りなく、毎日練習の合間に有楽町で募金活動。 初遠征のローマでは遺跡の会場で屋外、照明が足りなく演技ががしづらい。 各国の、良い設備の中で練習している選手達から文句が出ていた中、池田さんの順番になり、見上げたら星が光っていて、 「いつもと同じだー」 と、のびのびと演技をしたら金メダルだった。 とか、 滑り止め(炭酸マグネシウムなど)が無かったので、校庭の赤土を手にはたいて練習し、本番にも持っていったら、これまた各国の選手達に 「日本選手団のあの赤い粉はなんだ? ひょっとしてあれが強さのヒケツなのか?」 と、勘違いされ、「分けてくれ」と来る外国選手がいたり。 ほんと面白さと感動のエピソードがいっぱいです。 昔は男女差別も厳しいし、女子スポーツ選手の大変さと、それを乗り越えていく、週刊連載漫画のような波乱万丈の過程に引き込まれますよ~。 こういう事いうのは贅沢なんだろうけど、恵まれない状況からどんどん上っていく、という経験は、上り詰めて飽和状態になり、これから下りが目に見えている現代より、希望とエネルギーにあふれている感じがします。 ちなみに今売っている「サライ」にもこの池田さんのインタビューが載っています。 私は走るのが大の苦手で、陸上競技はからきしダメだったので、この身体能力には圧倒されっぱなしでした。 [参考] 池田敬子: ローマ世界選手権平均台金メダル 東京オリンピック団体銅メダル 他、五輪・世界選手権で計8個のメダル 全日本選手権最多優勝記録保持者 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.06.05 13:06:30
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