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しっぽ日記

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小夏556

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2009.09.22
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カテゴリ:カテゴリ未分類

文楽を観に行きました。

演目は

「艶容女舞衣 (はですがたおんなまいぎぬ)上塩町酒屋の段」


同行の女性編集者が楽屋裏へ入れるというので、ついて行き、若手の注目株(40年やっていても若手と呼ばれるこの世界)吉田玉女さんに人形を見せていただきました。

近くで見ると表情の変わる様子がとてもよくわかり、興味深かったです。

文楽は以前友人と一度見たことがあるんですが、ストーリーが

「ええ?それでいいの?」

というような内容でした。

今回もそうでした。(笑)

あらすじ

「半七は大店の息子。

妻お園がいるのに一度も手をつけず、遊女に入れあげ子供を作る。
遊女が他の男に金と引き換えに引き抜かれそうになると、半七はあせって店から金を持ち出したが、陰謀にはめられ人を殺してしまってお尋ね者に。

半七と遊女は心中することにして実家の大店のアホ丁稚をだまして自分達の子供をまんまと店に預け置いて来る。

本妻のお園は、怒った自分の父に引かれ里帰りさせられるが、半七に惚れていて泣くので、また父親に連れられて店に戻ってきて、

「どうかまた置いて下さい」と頼むも、
大店の大旦那は、半七は死罪だから、お園が若後家になるとかわいそうなので断じて戻ることを許さない。
半七が罪人になったのを知らないお園は、

「自分が身を引けば半七と遊女と子供が幸せに暮らせるのに、私のバカ!」

と苦しむ。
預けられた子が泣くので持っていたお守りを開けると手紙が入っており、実は半七&遊女の子だと、家中が初めて気づく。

半七の手紙には、両親に対する謝罪と別れの挨拶、お園に対する謝罪&次の世ではきっと夫婦になりましょう、と書いてあった。

それを読んで号泣するお園とお園の父と半七の両親。
その様子と玄関からそっと伺ていた半七と遊女は、泣く泣く去っていくのだった。

お園は残された子供を大事に育てていく決意をするのだった。」

なんなのか、半七?!

それでいいのか、お園?!



という、話なのです。

今だったらこんな状況で誰もが誰も憎まず、丸く収まることなぞないでしょう。

ダメな人間はこうやって自分がしたことにダメ理屈をつけて自分で自分に感動して泣くのだなあ(もう、せめて泣いて感動するしかない?)、というのがよくわかります。

昔は、一回間違いを犯すと死ぬまで許されないとか、生き恥をさらすことが最も屈辱的だったりしたのだなあ、それで破れかぶれにこうなるのだなあ、と、感じ入り、今に生まれたことを感謝したくなります。

そんなお話なのですが、お園を動かしている人間国宝、吉田文雀さんの操り方があまりに上手くて、思わず感動してしまうのです。

人間国宝、恐るべし。 


初心者は解説ラジオを聞きながら観ると、言葉や人形のしぐさや見せ場などわかって大変面白いですよ。

舞台の後は大変美味しいご飯をいただいて、体調がすっきり治った気がしたんですが、次の日起きたらやっぱり調子悪いのでした。


もっと美味しいものを・・・・・・ください・・・・号泣(ダメ理屈&号泣)

 

吉田玉女さん情報

「日本の伝統芸能 豊竹咲大夫・鶴澤燕三・吉田玉女の文楽入門 9/23(水) 14:00 ~ 14:30NHK教育
http://www.ntj.jac.go.jp/member/pertopics/per090710_01.html






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Last updated  2009.09.22 17:12:16



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