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カテゴリ:お寺のこと
江戸時代の仏師・円空さんは、生涯で12万体あまりの仏像を彫ったといわれています
円空さんが彫られた仏さまは、皆ふしぎな微笑をたたえています。 向き合うと、思わずコチラも微笑んでしまう、そんなお顔です。 今、日本は仏像ブームだということでして、 お寺には、色々な方がいらっしゃいます。 芸大の学生さんがいらしたり、 タクシーの運転手さんが観光案内のための下見にいらしたり、 写真を趣味にしている方がいらしたり・・・ 先週の一宮円空会の来山に引き続き、 今日は、関東方面から円空学会の方々が、いらっしゃいました。
円空仏は、朽ちていくための仏像だとも言われ、 円空さんは、道端に転がっているような木の破片を削った いわゆる「木っ端仏」もたくさん製作しています。 木の破片から生まれた荒削りな仏像にもかかわらず、 その多くは捨てられることなく現在まで大切に受け継がれています。 それは、円空さんが彫られた仏さまの微笑みは、 飢えや疫病や災害に苦しんでいた当時の多くのの人々に 安らぎを与えてくれていたからでしょう。 円空仏の微笑みは、今の私たちにも、安らぎをもたらしてくれます。
本当は、どなたにでもいつでも拝観していただくのが、 円空さんがお望みだったことなのでしょう。 ただ、悲しいことに仏像ブームの日本では、 全国各地で仏像類の盗難が多発しているそうです。
ということで、当寺でも、突然のご来山では、仏像類を拝観していただくことができません。 普段は、管理会社に管理を委託しておりますので、 仏像類の拝観をご希望の方は、 必ず事前にご連絡をいただきますようにお願いいたします。 5月と10月の恩田の集いでは、 円空仏をはじめ、平田寺所有の文化財の一般公開も予定しています。
それにしても、信仰の対象となっている仏像の盗難には、 地域の方や信者さんは大きなショックを受けておられることでしょう。 一日も早く、あるべきところにお戻りいただくことを願っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.03.02 19:43:52
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