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2008.04.29
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カテゴリ:こども・家族

妹が、21歳の歳に交通事故で亡くなってから丸16年が、経ちました。

実は、今回の里帰りは、亡き妹の17回忌の法事にあわせてのもの。

私自身は、4人兄弟の長女として生まれ、育てられて、

今でも「兄弟は?」と聞かれると、「4人」と答えてしまいます。

本当は今はもう、弟ひとり、妹ひとりの3人兄弟。

それはそれは、長い時間をかけて、やっとこれが当たり前になってきた気がするけれど、

それどもやはり、私には妹はふたりいるのです。

父や母にも娘は3人、息子は1人なのだろうな・・・と思ったりします。

ありきたりな言葉でしか表せないけれど、

今でも彼女は、私たちの中で生きているのですね。

 

後に続くものを先に亡くすということは、

親になった今でも、想像がつかない悲しみなのだろうと、思うのです。

もし、生きていたら?と誰もが思っていても、

誰も口に出さない言葉、出せない言葉、

子どもを先に亡くすということほど、悲しいことはないといいますが、

悲しみそのものは、想像することしかできない。

両親にとっては、今は、息子や娘たちが、それぞれに結婚して、

孫も生まれて、穏やかで幸せな日々ですが、

何かしら抱えながら、暮らしているのかもしれないなと、思ったりして。

 

何年かに一度、家族揃って里帰りする機会をつくってくれたのも、妹の死。

生まれてくるのと同じくらい、死んでいくことが与えてくれるものの大きさ。

近しい人の死は、喜び方や、悲しみ方、物事の感じ方、

何もかもを変化させてしまう。

 

 

妹の友人たちが、今年も実家を訪ねてくれました。

この16年、欠かすことなく、何人もの友人たちが、実家を訪ねてくれます。

彼女達は、友人の死を経験して、

そこを通って結婚して、こどもが生まれて、

その子とともに、かつての友人の両親のもとを訪ねてくれています。

年に一度だけ会う亡き娘の友人とその子どもたちの成長に目を細める両親の姿を見ながら、

こうして辿ってみると、ひとりの人間の存在は、本当に大きなものだと感じるのです。

亡き妹が、今あるものに、大きな大きな影響を与えている不思議を感じます。

彼女の死がなければ、今の私も、今の夫も、

こどもたちもひょっとして生まれていないかも知れない。

生まれ育った家族のカタチもみんな、違っているかもしれない。

 

法事の席で、久しぶりに顔を会わせるおじやおば、この間は、赤ちゃんだった甥、

初めて会う甥たちの顔を見ながら、そんなことを考えたりしたのでした。






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Last updated  2008.05.07 16:45:15
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