|
カテゴリ:まいまい狂言会
まいまい狂言会主催の勉強会「HOW TO 狂言」が行なわれました。 会場は、伏見駅から徒歩5分、天然温泉が楽しめる名古屋クラウンホテル。 広~い宴会場に座布団を並べて、後ろには玩具を広げて こどもたちのプレイスペースをつくりました。
野村小三郎せんせいのお話のテーマは「能舞台のいろは」 日本一(ということは、世界一!)の広さを誇る 名古屋能楽堂の能舞台がどんな経緯で出来上がったのか、から始まり、 能舞台の屋根を支える4本の柱(シテ柱・目付け柱・ワキ柱・笛柱)や 舞台の周囲にある玉石が敷かれている白洲、 今は使われることのない舞台正面の階(きざはし)という階段・・・・ それぞれの名称や意味をエピソードを交え、分かりやすく説明してくださいました。 ひと時騒がれていた、能舞台の後ろにある鏡板の老松と若松のお話では、 何で騒動になったのかが、やっと分かったり、 柱のひとつひとつ、出入口のひとつひとつに意味があることを知ったり、 奥深く進めば進むほど広がっていく、ますます引き込まれる発掘者になったような気分でした。 遺跡の発掘とは違って、どっさり宝が出てきましたよ 知ることによって楽しみ方も増えてくるようで、もっともっと舞台が観たくなりました。
ところで、今日の勉強会で、どうしても頭から離れないことばが・・・「死人口」 能舞台には、特別な時にしか開けない出入口があり、 そこを「きにん口」と呼ぶそうです。 昔、頭を下げてはいけない階級の人たちが、舞台に立つ場合 頭を下げなければ通れない「切戸口(きりどぐち)」といわれる 小さな出入口を通ることができないので、特別に作られた出入口だそうです。 能楽に親しんだ武将、信長や家康もこの「貴人口」から出入したそうです。
また、この出入口は、舞台上で役者にもしものことがあった場合、 後見に引っ張られてずるずると退場する際にも、使われたとか。 「死人口」がなまって「きにん口」 そんなことを望んでいる訳ではありませんが「死人口」気になって気になって仕方がありません。
小三郎せんせいのお話は、随所で笑ってしまう面白さでしたが、 今日は、いつになく真面目だったとか。 次回は、さらにパワーアップしたお話がお聞きできるのではないかと、期待しています。
参加してくださった方々も、もっとゆっくりとお話させていただきたい素敵な方ばかり 第1回の「HOW TO 狂言」勉強会は、みなさまのお陰で本当に温かな会になりました。 ありがとうございました
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|