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今では、能楽堂といえば、他の劇場と同じく屋内にあることが多いようですが、 能楽の舞台は、もともと屋外にあったのだそうです。 神仏に奉納するために演じられた能楽(能・狂言)は、 その昔、神社仏閣の境内につくられた野外舞台で演じられていたのですね。 だから現在の能楽堂は、建物の中に、もうひとつ建物があり、 天井の下に屋根があるという、ちょっと奇妙なつくりになっています。 そして、何百年も昔から伝わる能楽の舞台では、照明も複雑ではありません。 もともと野外で演じられていたので客席も明るく、 役者さんからも、観客のお顔がよ~く見えるのだそうです。
ところで、子どもと一緒に観劇というと、 子ども向けに企画された舞台に大人が付き合う場合と 大人向けの舞台に子連れでいく、このふたつが考えられます。 前者の場合、どうしても子どもに付き合っている感が強く、 大人はちょっと退屈だったりすることも。 中には、大人も十分に楽しめる舞台もあるでしょうが、その数は限られている気がします。 だからといって、大人向けの舞台には、子どもの入場が制限されていたり、 入場可能でも、子どもには時間が長すぎたり、難しすぎたり、 刺激が強すぎるものも多いのではないでしょうか。 だから本物の舞台を観たい→子どもは預けて大人だけで観劇、となるのが普通。 そういう選択も時には必要ですが、 こどもが生まれると、文化的な風に吹かれたいな~と思いつつ、 「子どもを預けてまで・・・」そんな気持ちが働いて、 なかなか一歩を踏み出すことができないママたちも多いのが現実です。 大人が子どもに付き合うのでもなく、 子どもが大人につき合わされるのでもなく、 大人も子どもも、ともに楽しめる舞台があるということを知っていただきたいな~と 私たちは考えています。
狂言は、内容的にも時間的にも、初心者から楽しめる演目も多く、 世代を越えて同じ舞台を楽しむことが可能です。 科白だけではなく、カラダ全てを使って笑いを表現し、動きもゆったりとしているので、 小さな子でも目で追うことができますし、感じとることができます。 人工的な刺激も少ないし、こどもに優しい舞台、それが狂言。 狂言師(能楽師狂言方)の生の声は、驚くほど響き渡るので、 その声の大きさにはビックリするかもしれませんが、 これももちろん機械を通したものではありません。 小さな子どもたちと一緒に安心して楽しめる本物の舞台でありながら、 演目自体は、子ども向けにつくられたものではないので、 ママもパパもじいじもばあばも世代を超えて楽しめる。 まさに言うことなしです。 舞台を観て、思い切り笑った後は、 おうちに「笑い」をお持ち帰りして、みんなで大いに語りあう。 そんなことができたら、ますます幸せだな~と思います。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 7月25日(土)に名古屋能楽堂で、「まいまい狂言会」が開催されます。 詳しくはHPをご覧下さいませ。→まいまい狂言会HP
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Last updated
2009.06.17 12:00:32
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