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今週の日曜日は、お寺のお正月行事「大般若会」です。 「大般若経」という600巻あまりの膨大な数の経典を 大勢の僧侶が転読し、今年一年の無病息災を祈る法要です。
この法要の際、須彌壇には「十六善神像」がかけられ、小豆ご飯が供えられます。 なので大般若会には、小豆ご飯=赤飯を炊くのですが、 何でも、何故なのかが、知りたくなる性分の私、 夫・方丈に尋ねましたが、よくわからないとのこと。 佛さまのことに関しては、その家、その地域によって、多様な風習があって、 どうしてそうなのか実際のところは分からないことも多いもの。 これをのみ込むことも、最近は少し慣れてきました。
とにかく、このあたりの地域では、お正月の大般若会には、 須彌壇上にかけられる「十六善神図像」に描かれている 16人の神さまに16杯の小豆ご飯をお供えしてお参りするのが、習わしです。
ところで、今から約2500年前お釈迦さまによって開かれた仏教が 日本に伝わったのは飛鳥時代(552年)です。 仏教の教えは、インドから中国に渡り、中国から日本に渡ってきました。
「大般若経」=正確には『大般若波羅蜜多経』(だいはんにゃはらみったきょう) これは、大乗仏教の基礎的教義が書かれている長短様々な般若教典を集大成したものだそうで、 インドに伝わっていた経典を、 中国の玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)が 3000キロを17年という歳月をかけて中国に持ち帰り、 4年間かけて漢訳したもので、 日本のお寺に所蔵されている大般若は、その漢訳版だそうです。
玄奘三蔵とは、西遊記に出てくるお坊さま、三蔵法師のこと。 西遊記は、玄奘三蔵が、 中国からインドに旅をした史実をもとにつくられた物語なのですって!
そして、日本書紀には「大般若転読法会」について、 奈良時代から行われていたこと記されています。 この経典を転読することによって、その功徳をいただくという法要が 奈良時代から続いているだなんて、何だかロマンを感じませんか? 興味のある方は、見学を兼ね(こんな言い方をすると夫に怒られそうですが・・・)お参りください。 経本を転読する様子は、見ごたえがあり、 結構面白いです。 あたたかいぜんざいを用意してお待ちしています。
2010年1月10日(日) 15:00 於 平田寺本堂
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Last updated
2010.01.08 11:03:31
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