今日は、高橋昭先生から「蒲郡の蝶」を送った御礼の手紙が着きました。
高橋先生は名古屋大学医学部の神経内科学講座の前の教授で日本鱗翅学会の重鎮です。
先生の書いたギフチョウに関する文献をつけて送ってくれました。「昆虫と自然」という雑誌30(4)、1995年に先生が書かれたもので「愛知県のギフチョウ─90年間の記録から─」というタイトルで愛知県内の採集記録が書かれています。それを見ますと、音羽町・御津町の宮地山、五井山、御堂山では1950~1951年に採集記録が多く、高橋先生も1979年4月29日に1♂を採集したことが書いてあります。
その時の詳細な地図までつけてくれました。宮地山の登山道ではヒメカンアオイを見つけていますが、これによれば、稜線上にも自生しているようです。
またいくつか間違いを指摘されました。出す前に先生に御校閲していただけばよかった。
1.P21.夜のアゲハ。高橋先生の著書「蝶類生態図鑑」Pl.14に先生が大府で撮影した深夜のアゲハの写真があるそうですが、翅は開いている個体と閉じている個体があるそうです。
2.P33下、P34上右の写真はシルビアシジミではなくヤクシマルリシジミではないか?シルビアシジミは愛知県では絶滅したものと考えられているそうです。確かに後で出てくるヤクシマルリシジミと裏面の斑紋が似ています。
3.P34下は多分スギタニルリシジミではないか?とのことです。4月末ごろ、坂内村での撮影です。
4.P68、燐翅→鱗翅でした。
そのほかミカドアゲハが今年も知多でかなりの個体が採集されているとか、ミヤマセセリ、ウラナミジャノメのいる可能性も指摘されました。
今年7月に弟にセッティングしてもらって、俊ちゃんを誘って、高橋先生と飲んだ時の写真です。来年は名古屋で日本鱗翅学会が開かれ、先生が会長を務められます。私も鱗翅学会に入会してお手伝いすることにしました。