今週は4日働きます。その後の遊びのために、・・・。今日と明後日はカワイ外科と競艇場医務室のダブルヘッダー、明日は午後の乳腺外来後CPC(臨床病理検討会)、その後飲み会です。昨日は乳腺腫瘍試験切除後、乳癌温存手術2件(1件は助手ですが)ありました。
最近の乳癌の手術ではリンパ節郭清は一律にはせず、まずセンチネルリンパ節(乳腺からのリンパが最初に流れていく場所にあるリンパ節)を1個採って術中迅速組織検査(手術中に凍結標本を薄切して染色して顕微鏡で診て診断すること、術中ゲフリールと呼んでいます)をして転移がなければ郭清を省略するのが一般的です。無用な郭清をして術後上腕浮腫などの後遺症が出るのを防ぐためです。
ところが、常勤の病理医がいて、術中迅速組織検査にいつでも対応できる病院はそんなに多くはありません。蒲郡市民病院も週2日の限られた時間しか病理の先生は見えませんので、通常はその時間に合わせて手術を組むしかありません。外科医としての活動がかなり制限されることになります。私は学生時代から外科を志した時から自分で専門分野の病理が診られない外科医では駄目だと思い、病理の教室に出入りして独学で勉強しました。
昨日の乳癌手術も1件目は画像上は乳癌で間違いないと思うのですが、細胞診でクラス3(疑陽性)でしたので、まず原発巣の術中ゲフをして硬癌の確定診断をつけてから手術をしました。2件目もセンチネルの術中ゲフを診ました。幸い2件ともセンチネル(-)で郭清は省略で済みました。