アサギマダラ完成図 posted by (C)ドクターT
食草から見た蒲郡の蝶のアサギマダラの写真を創りました。これには卵から成虫にいたるすべてのステージとこの辺りの食草、好みの吸蜜植物を載せました。寄生するマダラヤドリバエと寄生された蛹も載せました。
アサギマダラの食草はこの付近(中部地方)ではキジョラン(常緑性)、イケマ(落葉性)、ガガイモ(落葉性)などガガイモ科の植物ですが、蒲郡には残念ながらキジョラン、イケマはありません。ガガイモは少しあります。愛知県では豊橋の多米峠と稲武町の伊熊神社社叢にキジョランがあり、そこでは冬でも幼虫や蛹で越冬しています。成虫が活動する気温は20℃前後ですが、幼虫はもっと低い温度でも摂食しています。中部地方の山地にはイケマが夏に繁茂し、春、南から渡って来たアサギマダラはそこで卵を産んで繁殖しますが、イケマが枯れてしまうと、秋に食草を求めて南へ渡って行きます。その途中に大好きなフジバカマがあると吸蜜に訪れます。フジバカマに含まれるクマリンと言う物質が♂の成熟(フェロモンを作る)に必要だと言われています。蒲郡では食草がほとんどなく、その意味では蒲郡では繁殖出来ないので迷蝶ということになります。最近では公園や小高い丘の上あるいは個人の庭などにフジバカマを植えてアサギマダラを呼ぶ試みがされており、蒲郡でもさがらの森のフジバカマの花壇には9月下旬~10月中旬にたくさんのアサギマダラが集まります。