食草から見た蒲郡の蝶のその12はミズイロオナガシジミを取り上げます。この種は東海地方では平地にも普通のゼフィルスで、食草はクヌギ、カシワ、ミズナラ、コナラ、ナラガシワなどの落葉性のブナ科で、アカシジミとほぼかぶっています。そしてアカシジミの項で書いたように蒲郡にあるのは主にコナラで、クヌギ(少ない)、カシワ(植栽)、ナラガシワ(稀)、ミズナラは見たことありません。それで、蒲郡での食草はコナラとクヌギと思われます。
ミズイロオナガシジミ完成図 posted by (C)ドクターT
豊田市や豊橋市では見ていましたが、蒲郡では見たことがなかったのですが、最初に見つけてくれたのはナオ君(現蒲郡市医師会長)でした。2010年6月9日にさがらの森のささゆりの丘の横で写真に撮り報告してくれました。その時にいただいた写真を左下に貼り付けてあります。卵は金平糖のような太い突起を持つ特徴的な卵ですが、まだ蒲郡では見つけたことがありません。産卵する場所は頂芽、側芽、小枝の分枝など様々なようです。活動はまだ朝暗いうちと夕刻薄暗い時のようで、明るい昼間は下草に停まっていることが多いです。
ミズイロオナガシジミ─コナラ分布図 posted by (C)ドクターT
その後の調査で蒲郡でもコナラのあるところならば広く分布していることが判りました。