食草から見た蒲郡の蝶のその13はカバマダラを取り上げます。この蝶は沖縄~九州南部には土着していますが、それより北では迷蝶として時々やって来ます。この蝶の食草はガガイモ科のトウワタ、フウセントウワタです。沖縄ではトウワタが自生しているところがあちらこちらにあって、その周りで見ることが出来ますが、フウセントウワタは南アフリカ原産の植物で、その実の形が面白いので、庭や畑に植える人が多く、持ちがよいので墓花としても使われます。浜松には切り花販売用のフウセントウワタ畑もあって、時々迷蝶として飛んできたカバマダラが一時的に発生することがあります。
カバマダラ完成図 posted by (C)ドクターT
2013年10月25日のことでした。蒲郡市三谷町のギャラリー竹と言う喫茶店でランチを食べようとして駐車場に車を停めて、前の花畑に来ている蝶を見て最初はあ~、ツマグロヒョウモン♀が来ているなと思いましたがよく見るとカバマダラ♀でした。そこの垣根のところにフウセントウワタが3本ほど植えてあり、何とそこで産卵しているではないですかその時に撮った写真が上の写真の右下の丸の中です。その後そこで幼虫も確認しています。この年は大きな台風がふたつほど通過しましたので、それで飛ばされて来たものだと思います。残念ながらその後の継続発生はありませんでした。
カバマダラ─(フウセン)トウワタ分布図 posted by (C)ドクターT
蒲郡では3カ所ほどフウセントウワタが植えられているところがあります。いずれも個人の庭や境界に植わっています。またトウワタは塩津小学校の近くの空き地に1株だけ植えられています。わずか3本しかない食草のところも飛んできたカバマダラが見つけて卵を産むことがあると言うことが判りましたので、今後も食草のある場所は気を付けて観察しようと思います。もちろん私の家の庭にもフウセントウワタとトウワタは植えました。