京大の3回生の時に、3年杉峠に通って、ようやくヒサマツミドリシジミ♂2頭をゲットしましたが、それからしばらく蝶から遠ざかった生活を送ることになります。4回生になって女房と再会し、このまま京大理学部にいても生活出来ないなと思い、医学部への転向を思い立ちました。それから半年間受験勉強をやり直して、名大医学部に入り直しました。その直前に女房と結婚しました。それからは心を入れ替えて、医学の勉強にいそしんでいて、囲碁は少しは続けていましたが、その他のことはしている余裕はありませんでした。写真は光学カメラで撮っていましたが、それもしなくなり、デジカメに替わって写真を始めたのが10年ほど前のことです。そこで、撮影対象を昔採集していた蝶にしようと思った訳です。取り合えず身近な蝶の写真が撮れると次はやはり昔夢中になっていたゼフィルスを撮りたいと思うのは自然な流れでした。ゼフィルスとなるとやはり難関はヒサマツだろうと思っていました。「今日も山へ行こう」の Jun T.君と知り合ったのは最初に地元の蝶をまとめて「蒲郡の蝶」を出した頃です。本を買ってくれたこともあり、京大の後輩だと言うことも判り、家も近かったので、南紀のルーミスの撮影に連れて行ってもらいました。その時に、ヒサマツの情報を訊いたら、日本でヒサマツの写真が近くで撮れる場所は2~3か所でしょうと言われ、兵庫県の北の方にそんな場所があると聞きました。そして、小笠原へ最初にオガサワラシジミを撮りに行った時に、大阪のYさんと兵庫県のKさんと出会いました。Yさんは日本の蝶をひととおり撮影して、デジカメに変えてまたひととおり撮影して、今は動画で撮り直していると言う猛者でした。Kさんは「週末ガサガサ団」と言うブログを書いていて、蝶だけでなく、鳥、トンボ、花にも詳しい方でした。大阪のYさんからヒサマツがいるのは城崎温泉の近くの山の上と言う情報をいただきました。
そこで、以上の情報から城崎温泉の近くにあるK岳に狙いをつけて行って見ました。そこにはアカシジミやウラクロシジミがいましたが、頂上付近の栗の木を叩いていたら、ゼフィルスが飛び出して下草に降りて来ました。
ヒサマツミドリシジミ♂ posted by (C)ドクターT
それがこの写真です。ゼフィルスで裏がV字になっているのはヒサマツだけです。
ヒサマツミドリシジミ♂ posted by (C)ドクターT
ヒサマツミドリシジミ♂ posted by (C)ドクターT
ゆっくりと開翅もしてくれました。40年振りのヒサマツとの再会でした。